2004 Fiscal Year Annual Research Report
3次元リヒトマイヤー・メシュコフ不安定性における密度境界の時間発展に関する研究
Project/Area Number |
15740239
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
松岡 千博 愛媛大学, 理学部, 助手 (10270266)
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Keywords | 渦層 / バーコフ・ロット方程式 / 密度境界 |
Research Abstract |
この年度では、2次元のリヒトマイヤー・メシュコフ不安定性を、渦層の時間発展を記述する方程式として知られているバーコフ・ロット方程式と、渦度の時間発展方程式を連立させて、数値的に解くことによって調べた。 この数値計算はケルビン・ヘルムホルツ不安定性の数値計算と違って非常に不安定性が強く、通常のスキームでは長時間の発展は追いかけられない。レーリー・テーラー不安定性に関しては、いくつかの数値計算の結果があるが、安定性を確保するために精度がかなり悪くなっており、渦度の時聞発展等にあいまいな点が見られる。そこで私はこれらの方法を改良し、擬スペクトル法を用いて差分近似による誤差を取り除いて、指数精度の計算が可能になるようにした。さらに切断端数を適当に考慮することによって、高精度で長時間の数値計算を実行できるようにした。 この方法を用いて密度境界の時間発展とともに、その渦度最大の点、すなわちスパイラルのコアに相当するところに注目してその軌跡を追いかけた。その結果、コアの渦度はある時刻で最大値をとった後、減少に転じることが確かめられた。これは密度一定の流体における渦層には見られない特異な現象で、リヒトマイヤー・メシュコフ不安定性とともにレーリー・テーラー不安定性においても確認できた。
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Research Products
(1 results)