2003 Fiscal Year Annual Research Report
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15740260
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| Research Institution | The University of Tokyo |
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Principal Investigator |
長尾 道弘 東京大学, 物性研究所, 助手 (90301150)
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| Keywords | ソフトマター / マイクロエマルション / ゲル / 中性子散乱 / 高圧 / 構造 / 相転移 |
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| Research Abstract |
AOT/水/デカンマイクロエマルション系では、広いdroplet濃度(5〜75%)において、Relative Form Factor Methodを用いた中性子小角散乱データの解析を行った。この系のdroplet構造は希薄から濃厚に至る過程でサイズはほとんど変化しないが、サイズ多分散度が徐々に減少していく。また、希薄領域における圧力誘起相分離現象では、加圧による膜の弾性率の上昇が明確となり、温度上昇とともに減少する弾性率の振る舞いと逆の効果を及ぼしている。理論的なモデルを膜の弾性率の圧力依存性に適応したところ、見かけ上、界面活性剤の疎水鎖間の引力相互作用が上昇することにより弾性率の上昇が引き起こされることが裏付けられた。一方、C_<12>E_5/水/オクタンからなるマイクロエマルションの希薄領域では、温度上昇あるいは圧力下降に伴い、droplet構造からlamellar構造を経てbicontinuous構造を形成する。濃厚領域では、低温あるいは高圧のdroplet構造がhexagonal構造に変化する。
C_<12>E_5/水/オクタンの水相にNIPSモノマー、ポリマーを混合し、さらにゲル形成を行った。モノマー混合時の溶液粘度は低くマイクロエマルション的であり、見た目にも透明であるが、相転移点がシフトする。ポリマー溶液とした場合は、粘度が飛躍的に増大する。ゲルでは、低温から高温に至る広い範囲で白濁している。低温ではゲルの収縮が見られ、過剰マイクロエマルション溶液がゲル外に見られた。白濁したゲルは、系内の不均一性を明確に示しており、マイクロエマルション微粒子が存在することにより高分子ネットワークがより不均一になったことを示している。今回作成した試料及び相図を元に、来年度は散乱実験による構造の確認を行う。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Nagao, Seto, Shibayama, Yamada: "Small-angle neutron scattering study of droplet density dependence of the water-in-oil droplet structure in a ternary microemulsion"Journal of Applied Crystallopgraphy. 36. 602-606 (2003)
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[Publications] 長尾, 瀬戸, 武田: "ISSP-NSE装置移設にかける夢"日本中性子科学会誌「波紋」. 13・3. 173-176 (2003)
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[Publications] Nagao, Seto, Kawabata, Shibayama: "Droplet density dependences of the static and dynamic structures in a ternary microemulsion system"AIP Conference Proceedings. (in press).
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[Publications] Shibayama, Isono, Okabe, Karino, Nagao: "SANS study on Pressure-Induced phase Separation of Paly(N-isopropgalacylamide) Aqueous Solutions and Gels"Macromolecules. (in press).
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[Publications] 瀬戸, 長尾, 川端: "マイクロエマルション系の構造の温度・圧力依存性"オレオサイエンス. 3・10. 5-16 (2003)
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[Publications] Kawabata, Nagao, Seto, Komura, Takeda, Schuahu, Yamada, Nobutou: "Temperature and pressure effects on the bending modulus of monolayers in a ternary microemulsion"Physical Review Letters. 92. 056103 (2004)
