2004 Fiscal Year Annual Research Report
レーザー銃による隕石物質ユゴニオ状態方程式データの取得
Project/Area Number |
15740280
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Research Institution | Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology |
Principal Investigator |
門野 敏彦 独立行政法人海洋研究開発機構, 地球内部変動研究センター, 研究員 (60359198)
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Keywords | 高速度衝突 / ガラスレーザー / レーザー銃 / L6限石 / エンスタタイト結晶 / ユゴニオ状態方程式 |
Research Abstract |
今年度はまずシート状のアルミニウム飛翔体の加速実験を真空中で行った.真空中での加速技術は大きなエネルギーのレーザーを使う場合に必須となる.厚さ50μmおよび100μmのアルミシートを飛翔体として用い,速度をステップターゲットを用いて測定した.速度はレーザー強度とともに増加し,過去の同様の条件でのデータと矛盾のない結果が得られた(強度の範囲は20-500GW/cm^2).たとえば厚さ50μmの場合,強度〜500GW/cm^2で飛翔体速度〜2.5km/sであった. さらに,この飛翔体加速装置(レーザー銃)を使って,限石及びエンスタタイト結晶のユゴニオ状態方程式データを計測した.阻石はその希少さからこれまでデータがあまり得られていない.今回はL6タイプの阻石(ALH769)を試料として用いた.得られた衝撃波速度と粒子速度の関係は,ややばらつきがあるが,今回測定を行った粒子速度範囲ではほぼ一定となった.これはこの範囲で,阻石物質が低圧相から高圧相へ移行する混合相にあることを示唆している. エンスタタイトは人工的に大きい(〜mmサイズ以上)結晶を作ることが難しいため,ユゴニオ状態方程式のデータは少なく,自然の岩石から採れる試料を用いたデータが数点あるのみである.われわれのレーザー銃を使った測定で必要な試料のサイズは〜100μmであり,人工のエンスタタイト結晶を用いて測定を行うことができる.今回は低圧でのデータであるが,自然の岩石から得られた結晶を用いて行われたより高圧での結果と矛盾のない結果が得られた. 今回開発した測定手法は,今後レーザーエネルギーが増強された場合でもそのまま使うことが出来るので,強度が大きくなればより高圧でのデータ取得が可能となる.
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Research Products
(4 results)