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2004 Fiscal Year Annual Research Report

アジアモンスーンの成立過程における熱源の特定と定量的把握

Research Project

Project/Area Number 15740288
Research InstitutionUniversity of Tsukuba

Principal Investigator

植田 宏昭  筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 講師 (70344869)

Keywords異常気象 / エル・ニーニョ / 地球温暖化 / モンスーン / 猛暑・寒冬 / ENSO / GAME再解析 / 大気・海洋相互作用
Research Abstract

平成16年度では1999年から2001年にかけて発達したラ・ニーニャに伴い、海洋大陸から熱帯インド洋において対流活動が活発化し、大気の熱源応答(Masuno-GIII)を介して、中央アジアからインド亜大陸の北部の旱魃が引き起こされた原因を調査し、論文として発表した(Ueda and Kawamura 2004)。また、引き続く夏のモンスーンは強い傾向にあり、大気海洋相互作用を経て、日本付近の高海面水温偏差が形成されことについても明らかにした。Ueda et al.,(2003a)では、現地観測から得られた地上気温、積雪深および降水量データとECMWF再解析データを用いて、ユーラシアの雪解けと大気循環場の物理的な関係を、季節変化と年々変動の時間スケールにおいて明らかにした。特に、多雪年は3月から4月にかけての地上気温が負偏差であるにもかかわらず、消雪後の5月以降は地上気温に有意な差が認められなかった。つまりHahn and Shukla(1976)の説を直接支持する結果には至っていない。
これまでプレモンスーン期のチベット高原上の加熱は、主に地表付近の顕熱加熱が乾燥熱対流で対流圏の中・上層へ運ばれるとするとされてきた(Yanai and Li,1994)。これに加えて急峻な山岳域に偏西風がぶつかることによって引き起こされた上昇流が対流活動を誘発し、これに伴う凝結熱加熱の寄与が新たにUeda et al.(2003b)によって明らかにされた。モンスーンの最初の開始は5月中旬のfirst transitionと呼ばれ、プラネタリースケールの様相を呈している。プレモンスーン期のインドシナ半島は地理学的に、モンスーン西風気流と熱帯偏東風が合流する場所にあたり、5月中旬のオンセット以前にも降水に起因した凝結熱加熱があることが、現地観測データ(Matsumoto 1997)やGAME再解析(Ishizaki and Ueda 2004)から明らかになった。一方、ベンガル湾では、プレモンスーン期に強い下降気流による対流抑制が見られ、6月上旬のabruptとの関係が示唆される。

  • Research Products

    (2 results)

All 2004

All Journal Article (2 results)

  • [Journal Article] Summertime anomalous warming over the midlatitude western North Pacific and its relationships to the modulation of the Asian monsoon.2004

    • Author(s)
      Ueda Hiroaki, Kawamura Ryuichi
    • Journal Title

      International Journal of Climatology (UK) 24

      Pages: 1109-1120

  • [Journal Article] 風力発電の導入に向けた筑波山六所平における風況調査2004

    • Author(s)
      植田宏昭, 出森浩一郎, 小垣哲也
    • Journal Title

      天気(日本気象学会機関誌) 51

      Pages: 895-899

URL: 

Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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