2004 Fiscal Year Annual Research Report
多機能型遷移金属錯体触媒を用いる多成分連結反応の開発
Project/Area Number |
15750088
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
高谷 光 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助手 (50304035)
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Keywords | 多機能型触媒 / イリジウム / ルイス酸 / 塩基 / グルタルイミド / 多成分連結反応 / ニトリル / C-H結合活性化 |
Research Abstract |
1)置換グルタルイミド類の立体選択的合成法の開発 イリジウムポリヒドリド錯体触媒IrH_5(P-i-Pr_3)_2(1)を用いることにより、ニトリル、シアノオレフィンおよび水の3成分反応によって合成されるグルタルイミド誘導体が立体選択的に得られることを見出した。本反応はマイケル付加-ニトリル水和-縮合環化反応が連続的に進行することによってグルタルイミド化合物を与えるが、この時環上に出発物質のニトリルおよびオレフィンに由来する3箇所の不斉点が生じ、最大4種類のジアステレオマーが生成することになる。申請者は出発物質のニトリルに導入された1)置換基の立体反発、2)極性官能基の相互作用、3)金属と官能基のキレーションを利用することで単一異性体を選択的に得られるジアステレオ選択的3成分連結反応の開発に成功した。具体的には触媒1の存在下にフェニルスルフォニルアセトニトリル、水、2-フェニル-2-ヘキセンニトリルの3成分を反応させることにより、相対配置がRSRの単一ジアステレオマーを38%の収率で得ることに成功した。 2)多成分連結反応のためのポリメタル化ペプチド錯体触媒の開発 申請者はペプチド主鎖上に多数の触媒金属が配列したポリメタル化ペプチド錯体の開発とポリメタル化ペプチド錯体触媒を用いた触媒ライブラリーの開発を目的とした研究を行った。その結果、グルタミン酸の側鎖にパラジウム、白金、ルテニウムなどが共有結合したメタル化アミノ酸の合成に成功した。また、これらのメタル化アミノ酸を適当な手法で縮合することによって、メタル化ペプチドを合成できることを明らかにした。
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Research Products
(2 results)