2003 Fiscal Year Annual Research Report
アルカリ現像可能な低誘電性を有する感光性ポリイミドの開発
Project/Area Number |
15750099
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
芝崎 祐二 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (90323790)
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Keywords | ポリイミド / スルホン酸 / アルカリ現像 / 低誘電 / i線 / 感光性 |
Research Abstract |
有機層間絶縁膜で実績の高いポリイミドに着目し、スルホン酸をアルカリ可溶性基として導入し、"低誘電性を有するアルカリ現像可能な感光性ポリイミド"の開発を行った。まず、1,3-フェニレンジアミン-4-スルホン酸(PDAS)、4,4'-オキシジアニリン(ODA)、および4,4'-ヘキサフルオロプロピリデンビスフタル酸無水物をトリエチルアミン存在下メタクレゾール中80℃で4時間、180℃で1.5時間攪拌することでスルホン酸を有するポリイミドを高収率で合成した。数平均分子量は2万前後であり、ODAをコモノマーとするポリマーはフィルム特性も良好であった。熱分析の結果、250〜300℃の熱処理でスルホン酸基を除去することが可能であり、これまでの感光性ポリマーの欠点であった現像のための極性基を最終フィルムから容易に除去できることがわかった。合成したポリイミドフィルムは300nm以上で透明であったため、溶解抑止剤であるジアゾナフトキノン誘導体(S-DNQ)を30wt%加え感光性ポリマーとし、波長365nmのi線(露光量100mJ/cm^2)にて露光、工業ライン規格のアルカリ現像液にて現像を行った結果、10ミクロン幅のライン&スペースの解像が可能であった。このポジ型パターンを350℃で2時間加熱処理を行ったところ、型崩れなく、スルホン酸の除去に成功した。この最終的に得られたポリイミドフィルムには感光性のための極性基であるスルホン酸基が存在せず、フィルムの吸湿性を抑え、低誘電性を可能にするものである。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] K.Morita, K.Ebara, Y.Shibasaki, M.Ueda, K.Goto, S.Tamai: "New positive-type photosensitive polyimide having sulfo groups"Polymer. 44(20). 6235 (2003)