2003 Fiscal Year Annual Research Report
ポーラスアルミナナノホールアレーを用いた集積型ナノ電極に基づく多機能計測
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15750130
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Research Institution | Kanagawa Academy of Science and Technology |
Principal Investigator |
松本 太 財団法人神奈川科学技術アカデミー, 「ナノホールアレー」プロジェクト, 研究員 (20318215)
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Keywords | ポーラスアルミナ / ナノホールアレー構造 / 集積型ナノ電極 / 多機能計測 / バイオデバイス / 規則配列 / DNAアレイ / 機能性電極 |
Research Abstract |
本研究では、アルミニウムの陽極酸化によって生成する長距離規則配列したポーラスアルミナのナノホールアレーにメッキやスパッタ法などにより電極材料の充填を行い、集積型ナノ電極を作製し、任意の面積を持つナノ電極が長距離に規則配列された集積型ナノ電極の特徴を生かすことにより、ナノモル濃度の物質の高感度分析、複数の酵素を配列させたデバイスにより複合的な物質の検出が可能な測定システムの構築を目的とする。 本年度は、アルミニウム表面へのテクスチャリング処理および自己組織化プロセスを用い一定の大きさを持つ細孔が並んだサブミクロン〜数十ナノの径を持つホールアレーの作製、および周期、孔径などが任意にコントロールすることができる方法を確立し、そのホール内に金属や酸化物を充填することにより、集積型ナノ電極の基盤となる構造の作製法を確立した。さらに、アレー内で違った金属を充填する方法などについてもその技術を確立し、高感度分析用の微小ナノ電極アレイおよび、二種類の生体関連分子を規則的に並べたバイオデバイスの作製のための基板を作製した。高感度分析のための電極表面への生体関連分子の固定に関しては、フェリチン蛋白質やDNAなどをホール内に充填した物質との相互作用を利用することにより、ナノメーターレベルで配列している充填物質上に選択的に分子パターンを配列できることを確認し、さらにそれらの物質が持っている機能が固定化によって失われていないことも確認した。さらに、ホール内に充填する金属を二種類にすることにより、二種類の分子を互い違いに配列させることにも成功している。次年度は、これらの確立した技術をもとに、高感度化を目指して分子配列などをナノメーターレベルで制御を行う予定である。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] F.Matsumoto, K.Nishio, H.Masuda: "Ideally Ordered, High-Density Patterning of DNA Using Au Disk Array Fabricated with an Anodic Porous Alumina"Jpn.J.Appl.Phys.. (2004)
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[Publications] 西尾和之, 松本 太, 松井良隆, 益田秀樹: "アルミの陽極酸化によるナノホールアレーの形成と機能化"工業材料. 52・2. 9-11 (2004)
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[Publications] 松本 太, 益田秀樹: "アルミナナノホールアレイを用いた高密度DNAアレイ"工業材料. 52・4. (2004)
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[Publications] H.Masuda, F.Matsumoto, K.Nishio: "Fabrication of Functional Devices Based on Highly Ordered Anodic Porous Alumina"Electrochemistry. 72・6. (2004)
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[Publications] D.Zhang, T.Okajima, F.Matsumoto, T.Ohsaka: "Electro-reduction of Dioxygen in 1-n-Alkyl-3-metylimidazolium Tetrafluoroborate Room-temperature Ionic Liquids"J.Electrochem.Soc.. 151・4. D-31-D-37 (2004)