2003 Fiscal Year Annual Research Report
塩基増殖反応を組み込んだ高感度有機-無機ハイブリッド型フォトレジストに関する研究
Project/Area Number |
15750163
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
有光 晃二 東京理科大学, 理工学部, 助手 (30293054)
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Keywords | 有機-無機ハイブリッド / 化学増幅レジスト / シリコーン樹脂 / 光塩基発生剤 / 塩基増殖反応 / 自己触媒反応 / オリゴマー / アルコキシシラン |
Research Abstract |
本研究では、塩基触媒を利用した化学増幅レジストの感度を飛躍的に向上させ、かつ良好なプラズマエッチング耐性を持たせるためのケイ素を含む塩基増殖性有機-無機ハイブリッド型フォトレジストを開発することを目的とした。 まず、塩基増殖基である9-フルオレニルメチルカルバモイル基を有するアルコキシシランを合成し、さらにこれを水と酸触媒存在下、加水分解重縮合することで目的物である塩基増殖基を有するシリコーン樹脂(BS)を合成した。合成物の同定は^1H-、^<29>Si-NMR、FT-IRスペクトルを用いて行った。GPC測定の結果から、得られたBSは4〜6量体程度のオリゴマーであることがわかった。 次に、10wt%の光塩基発生剤(PBG)を含むシリコーン樹脂(BS)のフィルムにUV光照射し、100℃で加熱した時のフィルムのIRスペクトル変化を追跡することで樹脂の分解挙動を評価した。その結果、あらかじめUV光照射したBSは加熱により直ちに分解した。一方、UV光照射しなかったフィルムは約20分間の誘導期間の後、爆発的に分解が進行し、自己触媒反応特有のS字形の転化率曲線を描いた。このことから、BSは光化学的に発生した塩基を触媒として塩基増殖反応を引き起こすことがわかった。 最後に、10wt%のPBGを含むBSフィルムの感光特性を評価した。その結果、用いる現像溶媒によりネガ型またはポジ型レジストとして機能し、その感度は約??mJ/cm^2であった。これは、従来の塩基触媒を用いた化学増幅レジストの感度が数100mJ/cm^2であることを考えると、2桁も感度を向上させることに成功したことがわかる。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] K.Arimitsu, T.Gunji, Y.Abe, K.Ichimura: "Sensitivity enhancement of anionic UV-curing by base amplifiers"Proc.RadTech Asia '03. 293-296 (2003)
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[Publications] K.Arimitsu, Y.Morikawa, T.Gunji, Y.Abe, K.Ichimura: "Novel photoimaging materials consisting of a photobase generator and siloxane oligomers as base amplifiers"Proc.RadTech Asia '03. 312-315 (2003)
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[Publications] Y.Morikawa, K.Arimitsu, T.Gunji, Y.Abe, K.Ichimura: "Characteristics of silicone resins as base amplifiers and their applications to photopatterning"J.Photopolym.Sci.Technol.. Vol.16. 81-82 (2003)
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[Publications] K.Arimitsu, K.Ichimura: "Nonlinear organic reaction of 9-fluorenylmethyl carbamates as base amplifiers to proliferate aliphatic amines and their application to a novel photopolymer system"J.Mater.Chem.. Vol.14. 336-343 (2004)