2003 Fiscal Year Annual Research Report
水平磁場印加表面ホール電位分布測定による半導体薄膜の内部局所物性計測技術の開発
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15760022
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
有馬 健太 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (10324807)
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Keywords | 半導体薄膜 / ホール効果 / ケルビン法 / 薄膜トランジスタ / 内部構造 / SOIウエハ / 水平磁場 / 移動度 |
Research Abstract |
次世代高性能電子デバイスを実現するためには、そこで用いられる各種半導体薄膜の物性、特に、バルク内部のデバイスパラメータを正しく理解することが不可欠である。例えば、薄膜トランジスタ(TFT)のさらなる高速化、高性能化を実現するためには、そこで用いられている多結晶シリコン薄膜の移動度を薄膜全域で向上させるような成膜技術を確立すると共に、移動度を決定する膜内部の局所欠陥や不純物分布、結晶性をnmオーダーの空間分解能で評価する計測技術の開発が不可欠である。 そこで本研究では、水平磁場に伴うホール効果によって現れる表面ホール電位分布を走査型ケルビンプローブ顕微鏡によって測定することによって、電子デバイス用半導体薄膜内部の物性(TFT用多結晶シリコン薄膜の移動度分布・SOIウエハのSOI層膜厚分布)をnmオーダーの空間分解能で評価する計測技術の開発を目指している。 本年度は、半導体薄膜の水平面内で電流および磁場をon/offし、その時の表面電位の変化をケルビン法の実行によって計測するための、ホール測定系を試作した。すでに、製作した真空チャンバー内でケルビン法を実行し、その電位分解能が10mVオーダーであることを確認している。その際、用いた金プローブの先端形状が電位分解能に大きく影響することを明らかにして、その形状を最適化する手法を見出している。さらに、試料の水平面内の直交する二方向に電流と磁場を実際に印加し、高い電位・空間分解能でケルビン法を実行するための指針を得た。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Katsuyoshi Endo, Tomoya Ono, Kenta Arima, Yuji Uesugi, Kikuji Hirose, Yuzo Mori: "Atomic Structure of Si(001)-c(4x4)Formed by Heating Process after Wet Cleaning and Its First-Principles Study"Japanese Journal of Applied Physics. 42・7B. 4646-4649 (2003)
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[Publications] Akihito SHINOZAKI, Kenta ARIMA, Mizuho MORITA, Isao KOJIMA, Yasushi AZUMA: "FTIR-ATR Evaluation of Organic Contaminant Cleaning Methods for SiO_2 Surfaces"ANALYTICAL SCIENCES. 19. 1557-1559 (2003)
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[Publications] Kenta Arima, Hiroaki Kakiuchi, Manabu Ikeda, Katsuyoshi Endo, Mizuho Morita, Yuzo Mori: "Visible Light Irradiation Effects on Atomic-Scale Observations of Hydrogenated Amorphous Silicon Films by Scanning Tunneling Microscopy"Extended Abstracts of the 2003 Int.Conf.on SOLID STATE DEVICES AND MATERIALS. 500-501 (2003)
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[Publications] Kenta Arima, Hiroaki Kakiuchi, Manabu Ikeda, Katsuyoshi Endo, Mizuho Morita, Yuzo Mori: "Scanning tunneling microscopy observations of intrinsic hydrogenated amorphous silicon surface under visible light irradiation"Program and Abstracts of the 7th Int.Conf.on Atomically Controlled Surfaces, Interfaces and Nanostructures. 256 (2003)
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[Publications] 有馬健太, 垣内弘章, 池田学, 遠藤勝義, 森田瑞穂, 森勇藏: "単色光照射による水素化アモルファスシリコン表面の原子像観察"第50回応用物理学会関係連合講演会 講演予稿集. 727 (2003)