2003 Fiscal Year Annual Research Report
超短パルス高出力レーザーによる高エネルギーフェムト秒軟X線発生に関する研究
Project/Area Number |
15760034
|
Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
高橋 栄治 独立行政法人理化学研究所, レーザー物理工学研究室, 基礎科学特別研究員 (80360577)
|
Keywords | 超短パルス高出力レーザー / 高次高調波発生 / 軟X線 |
Research Abstract |
超短パルス高出力レーザーとガスの相互作用により発生する高次高調波を利用して,テーブルトップサイズのフェムト秒コヒーレント軟X線光源の開発を行うことを目的とする. 本年度は,励起用レーザーの改良及び,レーザー伝達の為のチャンバー設計を行い,波長13.5nmの軟X線発生実験を行った. 励起用レーザーにおいては,再生増幅器におけるスペクトル制御を行うことで25フェムト秒の時間幅を持つパルスを発生させ,出力パワー10TWを実現した. またレーザー経路を真空中において構築し反射光学系のみによるビーム転送を行うことで,光パルスの周波数変調及びビーム品質の低下を抑え,高調波発生部に最大200mJ/pulseのレーザーエネルギーの投入を可能とした.高調波発生における励起光の集光において,レーザーパルスの波面位相を制御する事で集光能力を向上させ,高調波発生効率の改善を行った. 実験結果より最適化条件下(ネオンガス圧9Torr,相互作用長4cm)において,波長13.5nm,ビーム拡がり角0.35mrad,出力エネルギー25nJ/pulse,励起光からの変換効率5x10^<-7>を実現した. テーブルトップサイズながら発生部における軟X線の瞬間輝度は10^<26> photon/mrad^2 mm^2 secと見積もられ,大型放射光施設の1億倍以上の明るさ持つ. 開発されたコヒーレント軟X線光源(波長13.5nm)の出力エネルギーは高調波発生における世界最高出力であり,瞬間輝度も2003年度現在において世界最高である.
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] E.Takahashi, V.Tosa, Y.Nabekawa, K.Midorikawa: "Experimental and theoretical analyses of a correlation between pump-pulse propagation and harmonic yield in a long-interaction medium"Physical Review A. 68. 023808 (2003)
-
[Publications] E.Takahashi, Y.Nabekawa, K.Midorikawa: "Low-divergence coherent soft x-ray sources at 13 nm by high-order harmonics"Applied Physics Letter. 84. 4 (2004)
-
[Publications] E.Takahashi, H.Hasegawa, Y.Nabekawa, K.Midorikawa: "High-throughput, high-damage-threshold broadband beam splitter for high-order harmonics in the extreme-ultraviolet region"Optics Letter. 29. 507 (2004)
-
[Publications] V.Tosa, E.Takahashi, Y.Nabekawa, K.Midorikawa: "High-order harmonic generation in a self-guided beam"Physical Review A. 67. 063817 (2003)