2005 Fiscal Year Annual Research Report
テルル化カドミウムによる高エネルギー分解能放射線画像検出器の開発
Project/Area Number |
15760038
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
NIRAULA Madan 名古屋工業大学, 工学研究科, 助教授 (20345945)
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Keywords | 放射線検出器 / CdTeバルク結晶 / エネルギー分解能 / 電極構造 / 表面漏れ電流 / エマシマレーザープロセシング |
Research Abstract |
本研究では高い空間及びエネルギー分解能、高い検出効率を有する高性能放射線検出器を実現することを目的とし、CdTe半導体結晶を用いて検出器の作成を行った。CdTeは放射線に対する吸収係数が大きく、また禁制帯幅が大きいため常温動作可能な検出器を作製できる。しかしながら、CdTe検出器では電子と正孔の移動度と寿命差に起因する検出感度の低下や、エネルギー分解能劣化などの問題がある。それを解決するため本研究では新規の電極構造である微小収束型電極構造を持つ検出素子の検討を行った。今年度は昨年度得た成果を基に電極構造、検出器作製の最適化を行い、さらにこの検出器アレイ化について検討した。また、大規模アレイ作製に必要な素子分離に適用できるレーザーアブレーション技術の検討を行った。 検出器作製技術の改良により単一検出器及び小規模アレイ(2x2素子)の検出特性の向上を達成できた。その結果は従来の結晶表面と表面に平面電極を形成した構造の検出器より優れた検出特性を持っていることが確認できた。また、検出器アレイでは素子間の特性のばらつきがなく、均等な検出特性が得られた。 一方、レーザーアブレーションによるアレイの素子分離では結晶上に金属マスクを置きKrFエキシマレーザー照射することにより深いトレンチが形成可能であることを確認した。また、レーザー照射がCdTe結晶内に及ばす影響が少ないことが電気特性から明らかになった。 以上の結果は来年度アメリカに開催予定の放射線検出器に関する国際会議に報告する予定である。
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