2003 Fiscal Year Annual Research Report
大規模線形方程式ソルバーを高速化する前処理手法の開発とその応用
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15760049
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Research Institution | Gifu Shotoku Gakuen University |
Principal Investigator |
阿部 邦美 岐阜聖徳学園大学, 経済情報学部, 助教授 (10311086)
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Keywords | 線形方程式 / Krylov部分空間解法 / 一般化共役残差法 / 逐次緩和法 / 前処理 / ハイブリッド |
Research Abstract |
線形方程式Ax=bを高速に解くための前処理手法の開発を行った.従来の前処理付きKrylov空間法のアルゴリズム(外部反復)の反復の過程でK^<-1>vを求める前処理に対して,われわれはA^<-1>vの近似を求めることによって前処理する方法を提案した.ここで,A^<-1>vの近似はAz=vをある精度,ある反復法で解くこと(内部反復)によって求められる.この前処理の効果は,外部解法と内部解法との組み合わせに依存すると推測されている.そこで,次のような2点について検討した. 外部解法に双共役勾配(Bi-CG)法,自乗共役勾配(CGS)法,Bi-CG Stabilized(Bi-CGSTAB)法,Generalized Product type method based on Bi-CG(GPBi-CG)法,一般化共役残差(GCR)法,また内部解法には逐次緩和法(SOR法)を採用し,SOR法を内部解法として用いたときの最適な外部解法の検討を行った.その結果,Bi-CG法系統の解法を外部反復に用いた場合には効果がなく,残差最小性に基づく解法(ここではGCR法)が適当であることがわかった. 第二として,内部解法の違いが収束性に与える影響について調べた.GCR法を外部解法として使用し,固有値,固有ベクトルが知られている対称問題を通して,内部解法に定常反復法(SOR法),Kfylov空間法(GCR法)を用いた場合の特徴,長短,および影響を調べた.その結果,右辺項が0に近い固有値に対応する固有ベクトル成分をもつ場合には,内部解法に定常反復法(SOR法)を使用すると効果的で,その一方で,0に近い固有値に対応する固有ベクトル成分をもたない場合には,内部解法にKrylov空間法(GCR法)を使用すると効果的であることが分かった.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 曽我部知宏, 金成海, 阿部邦美, 張紹良: "CGS法の改良について"日本応用数理学会論文誌. 14巻1号. 1-12 (2004)
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[Publications] Kuniyoshi Abe, Shao-Liang, Zhang: "A Strategy of Fast Solvers for Elliptic Boundary Value Problems"Proceedings of the Fourth International Workshop on Shock Wave/Vortex Interaction (Z.L.Jiang and B.Skewa by eds.). 169-177 (2003)