2003 Fiscal Year Annual Research Report
塑性・クリープ分離法による環境調和型電子実装基板の最適構造設計シミュレーション
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15760051
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
大口 健一 秋田大学, 工学資源学部, 助手 (30292361)
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Keywords | 鉛フリーはんだ / 塑性・クリープ分離法 / クリープ構成則 / 応力-弾塑性ひずみ曲線 / 応力緩和 / 破面観察 |
Research Abstract |
塑性・クリープ分離法の高精度化に関する検討 本研究で予定している鉛フリーはんだの非弾性変形特性データベースの作成では,その特性評価に応力-ひずみ曲線からクリープひずみを除去して時間非依存の応力-弾塑性ひずみ曲線を得る処理を行う塑性・クリープ分離法を用いる.この方法による非弾性変形特性の評価の精度は,クリープひずみの除去で用いるクリープ構成則の精度に依存する.したがって,より正確な情報をもつデータベースを作成するためには,鉛フリーはんだの応力-ひずみ曲線に含まれるクリープひずみ成分を抽出し,これを正確に記述できるクリープ構成則を導出する必要がある.このような観点から,3種類のひずみ速度による応力-ひずみ曲線において,任意の応力で算出した接線係数とひずみ速度の関係より時間に非依存の応力-弾塑性ひずみ曲線を導出し,この応力-弾塑性ひずみ曲線と応力緩和曲線を併せて用いる応力-ひずみ曲線からのクリープひずみ成分の抽出方法を考案した.そして,この方法をSn/Ag系の鉛フリーはんだに対して適用し,Sn/Ag系鉛フリーはんだのクリープ変形の記述に最適な構成則の導出を試みた.また,周波数応答解析により,鉛フリーはんだの非弾性ひずみを時間非依存成分と時間依存成分に分離する実験手法についての検討も行った. 鉛フリーはんだ材の力学・疲労特性評価 ひずみ速度などの負荷条件が異なる引張試験後のSn/Ag, Sn/Cu, Sn/In系鉛フリーはんだ材の試験片形状や破面形状をレーザ顕微鏡などにより観察し,これらの観察結果と負荷条件の関係について調査した.今後,この観察結果を用いて,塑性・クリープ分離法より得られる非弾性ひずみの時間非依存成分と時間依存成分に対して,微視的見地から解釈を加えることを試みる予定である.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Ken-ichi OHGUCHI, Katsuhiko SASAKI: "Elastic-Plastic-Creep Simulation of Pb/Sn Solder Alloys by Separation of Plastic and Creep"JSME International Journal Ser.A.. Vol.46 No.4. 559-566 (2003)
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[Publications] Ken-ichi OHGUCHI, Katsuhiko SASAKI: "Plasticity-Creep Separate Method for Viscoplastic Deformation of Lead-free Solders"Proceedings of International Conference on Advanced Technology in Experimental Mechanics 2003. (CD-ROM(OS10W0188)). (2003)