2003 Fiscal Year Annual Research Report
アクチュエータ内蔵マイクロエレメント特性評価試験片の開発と動的環境強度特性評価
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15760059
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田中 和人 京都大学, 工学研究科, 講師 (50303855)
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Keywords | マイクロマテリアル / マイクロマシン / ポリシリコン薄膜 / 機械的特性 / 引張試験 / 疲労試験 / 微小部ひずみ測定 / 有限要素解析 |
Research Abstract |
マイクロマシンの実用化は,機械としての信頼性を確保した上ではじめて成り立つものである.とくに,近年では,Si単結晶ウエハなどを用いたバルクマシーニングに加え,ポリシリコン薄膜などの薄膜も構造材料として用いられるようになってきているが,これらの機械的特性あるいは疲労破壊特性については,標準的試験法すら確立されていない.マイクロエレメントの強度特性評価を行う場合に最も困難な点は,試験片のチャッキングである.圧子により荷重を負荷する曲げ試験は,試験片のチャッキングの問題を回避することができるため従来から多く適用されているが,応力勾配が存在すること,試験片と圧子の接触部で破壊することなどの問題がある.一方,微小な荷重を精度よく負荷できる試験機を用いた引張試験を用いて,静電チャックにより試験片を保持し,機械的特性評価も進められつつあるが,静電チャックでは,チャック部分のすべりが生じるため,疲労破壊特性評価には適さない.そこで,本研究では,ポリシリコン薄膜を対象として,接着剤によりチャッキングを行い繰返し荷重下での疲労試験が可能なマイクロエレメント特性評価試験片を開発した.さらに,これを用いて引張試験を行い,ポリシリコン薄膜の破断強度,弾性率などの機械的特性評価を行うとともに,繰り返し速度が10Hz程度の疲労試験が可能なことを確認した.また,ポリシリコン薄膜の機械的特性は,その製造プロセスに由来する結晶粒径や結晶方位分布に大きく依存する.そこで,結晶粒径(粒子数)や結晶方位分布が,ポリシリコン薄膜のヤング率に及ぼす影響を,ボロノイ分割により作成した有限要素モデルを用いて検討した.それぞれの結晶粒に対してランダムに結晶方位を与えた場合は,解析領域内に含まれる粒子数が増加するにつれ異方性による影響を受けにくくなり,ヤング率は160GPaあたりに収束することが分かった.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 箕島弘二: "薄膜マイクロエレメント機械的特性評価システムの開発"日本材料学会第52期学術講演論文集. 305-306 (2003)
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[Publications] Kazuto Tanaka: "Microscopic Evaluation of Influence of Water Absorption on the Aramid/Epoxy Interfacial Properties by means of Pull-out Test"Full Paper of Abstracts of the 9th International Conference on Mechanical Behavior of Materials (ICM-9). Paper Number28 (2003)
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[Publications] Kazuto Tanaka: "Effects of stress waveform and wet environment on fatigue fracture behavior of aramid single fiber and AFM damage evaluation"Proceedings of ATEM'O3. OS05W0161 (2003)
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[Publications] 田中和人: "モデルコンポジットによる繊維/樹脂界面の静的および動的破壊特性評価"M&M2003材料力学部門講演会講演論文集. 03-11. 189-190 (2003)
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[Publications] 田中和人: "アラミド単繊維およびアラミド繊維/エポキシ樹脂界面の破壊特性に及ぼす水環境効果"M&M2003材料力学部門講演会講演論文集. 03-11. 763-766 (2003)
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[Publications] 箕島弘二: "ポリシリコン薄膜微小素子の機械的特性評価"M&M2003材料力学部門講演会講演論文集. 03-11. 445-446 (2003)