2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15760067
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
村澤 剛 山形大学, 工学部, 助手 (90348467)
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Keywords | 形状記憶合金複合材料 / 内部応力分布 / 局部ひずみ分布 / 温度分布 / Shear-lagモデル / 不均一変形挙動 / NiTi合金平板 / デジタル画像相関法 |
Research Abstract |
平成16年度 分布を考慮した内部応力および変形制御に関する研究 形状記憶合金複合材料に生じる内部応力・変形・温度分布の計測を行うためのシステムをLabVIEW(申請備品)により構築した.そして,構築したシステムにより計測を行った結果,複合材料の変形(局部ひずみ分布)と定性的ながらも内部応力変化を計測することができた.また,これらの内部応力・変形は試験片全域に渡って分布を持ち,この分布がこれら諸量の制御のネックとなりうることが分かった.次に,得られた実験結果(内部応力・変形・温度分布の計測)からいくつかの仮定を設け,Shear-Lagモデルを用いることによりマトリックス内部応力分布の解析モデルを構築した.さらに,このモデルを用いることによって複合材料中に生じるせん断応力・ひずみ分布を記述した.得られた分布結果から「分布状態が一様状態と等価となるような条件」を見い出すことでSMACに生じる内部応力と変形の見積もりが容易となる.このような解析及び実験面からのSMACの調査は,内部応力と変形制御の実現に向けて非常に役立つものと考えられる. 形状記憶合金に生じる不均一変形挙動に関する研究 デジタル画像相関法を基に不均一変形計測システムをLabVIEWを用いて構築した.そして,構築されたシステムを用いてNiTi合金平板に対して以下の実験を行った.(1)形状記憶効果および超弾性の温度領域での引張・除荷下での不均一変形挙動計測,(2)超弾性の温度領域での繰返し引張・除荷下での不均一変形挙動計測.(3)形状記憶効果の温度領域での応力集中箇所を持つ試験片の不均一変形挙動計測.結果として,負荷条件に応じてSMAに生じる不均一変形挙動は敏感に変化すること,巨視的変形はこの不均一変形挙動に大きく影響を受けることなどが明らかとなった、SMAの不均一変形挙動を明らかにすることにより,これまで困難とされてきた機械的熱的負荷下での複雑な変形挙動の解明および複雑変形挙動を記述できる新しい構成方程式の開発,さらには数値計算手法の確立を行うことが可能となるものと考えられる.
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Research Products
(6 results)