2003 Fiscal Year Annual Research Report
急加減速・高発熱時における弾性流体潤滑面の油膜挙動に関する研究
Project/Area Number |
15760095
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
八木 和行 東京理科大学, 工学部機械工学科, 助手 (50349841)
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Keywords | 弾性流体潤滑 / 加減速 / 非定常 / 温度上昇 |
Research Abstract |
本研究では急加減速・高発熱時における弾性流体潤滑面の油膜挙動を実験的に調べることを目的とし,平成15年度においては現存するボールオン型実験装置とフィゾー干渉計と顕微鏡を組合せた油膜厚さ計測システムの改良を行い,非定常化での計測を可能とするために,以下のように研究計画を遂行した.まず,簡便な理論解析を行い,油膜内での発熱が問題となる純滑り条件下での加減速時おいて,温度の非定常性の影響が現れる条件を明確化した.そしてその実験条件から,加減速中において油膜厚さの計測が可能となるカメラのフレーム数,シャッタースピード等を算出した.その後,その条件に該当する候補機種をいくつか選定し,候補機種を実際に用いて予備的に油膜厚さの計測を実際に行った上で,最も高精度に油膜厚さの計測ができた機種を購入した.そして,購入した高速度カメラを現状の油膜厚さ計測システムに組み込んで予備実験を行ったが,その際に,設定条件となるシャッタースピードでは光量不足で油膜厚さの計測ができないことが明らかになったため,その原因調査を行った.その結果,光量不足となる原因については,顕微鏡の鏡筒部での光量減衰のためであることが確認されたため,鏡筒部の改良を行い,短いシャッタースピードであっても撮影に必要な光量が撮影面に照射できるようにした.以上のような研究遂行により,平成15年度においては,高速現象下での油膜厚さ計測システムを構築することができた.
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