2003 Fiscal Year Annual Research Report
境界層剥離の抑制制御を目的とした渦輪生成パラメータの最適化
Project/Area Number |
15760105
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
内藤 隆 名古屋工業大学, 工学研究科, 助教授 (80242907)
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Keywords | 渦輪 / 最適化 / 交番噴流 / 無次元化エネルギー / 剥離制御 / 平均流出速度制御 |
Research Abstract |
本年度の研究実施計画どおり,ピストン/シリンダを利用した単独渦輪およびsynthetic jet発生装置を製作した。ピストンはステッピングモータとボールねじを用い,コンピュータ制御により任意の速度で移動させることができる。また,実施計画に加えて,噴出口形状にオリフィスを採用し,その直径を流体噴出と同時に変化させることができる装置も製作した。前者を装置A,後者を装置Bと呼ぶ。これらを用いて実験を行い,次のような知見を得た。 1.単独渦輪を形成した場合,装置A・Bともに,ピストンの速度を加速することによって,無次元化エネルギーの値を小さくすることができた。また,無次元化した循環の値は,それと相反する相関を持つことも確認された。 2.噴出口形状がオリフィスである場合とノズルである場合について,渦輪の形成過程が比較された。 3.装置Bでオリフィス直径を増大させた場合には,Mohseni et al.^<*1)>の数値計算結果と異なり,無次元化エネルギーは小さくならなかった。一方,直径を小さくした場合には,試行した実験パラメータの中で,効率よく無次元化エネルギーを小さくすることができた。 4.Synthetic jetの状態を4つのカテゴリーに分類し,レイノルズ数とストローハル数によって整理した。噴出口での平均流速(ピストンの移動速度に比例)として,Sine型,Flat型,Ramp型の3種類を試行し,それぞれのカテゴリーマップを比較することによって,Synthetic jetの平均流速の変化に対する特性が明らかにされた。 以上の結果は,日本機械学会2004年度 年次大会および日本流体力学会 年会 2004にて報告する予定である。 *1) K.Mohseni, H.Ran and T.Colonius, J.Fluid Mech. 430, pp.267-282 (2001).
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