2004 Fiscal Year Annual Research Report
複雑ポーラス媒体による衝撃波環境の減衰効果と多次元衝突干渉の解明
Project/Area Number |
15760119
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Research Institution | Aichi Institute of Technology |
Principal Investigator |
北川 一敬 愛知工業大学, 工学部機械学科, 助教授 (50278230)
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Keywords | 衝撃波減衰効果 / 衝撃環境緩和 / 環境問題 / 爆風減衰効果 / 数値解析 |
Research Abstract |
空隙率φ_g=0.951〜0.977の圧縮性・弾性を有するオープンセル型ポリウレタンフォーム及び空隙率φ_g=0.45の砂を取り上げ,気体衝撃波及び爆風との衝突干渉特性と入射衝撃波の圧力減衰効果を調べた.オープンセル型ポリウレタンフォームを50mm径×6.5mの衝撃波管低圧部に設置して,Ms=1.15〜1.50の入射衝撃波マッハ数の衝突干渉過程を圧力履歴から調べる方法をとった.また,砂中で微小爆薬を起爆させ,発生した爆風が複雑媒体を通過する事によって生じる爆風伝播と圧力減衰過程を圧力履歴から調べる方法をとった.得られた結果を要約すると以下の様になる.ポリウレタンフォームと衝撃波の干渉において,(1)管固定端面のみ固着させた状態(Non fixed foam)におけるフォームのインパルスは92〜107%となり衝撃波の拡散効果が得られず,実験条件によっては過剰応力によりフォーム未設置状態より大きな値をとった.(2)管固定端面及び管周辺面で固着させた状態(Fixed foam[1])の場合,インパルスが84〜98%となりNon fixed foam状態と比較し,インパルスが8〜10%減少した.(3)管周辺面でのみ固着させ管端面との間に空間を設けた状態(Fixed foam[2])の場合,インパルスは約12%となり,Non fixed foam状態及びFixed foam[1]状態と比べ大幅に減少し,衝撃波の拡散効果が大きい.(4)ポリウレタンフォームと衝撃波との衝突干渉問題に固気二相流モデルを用いてCFD計算により,フォームー衝撃波の衝突干渉をシミュレートできた.(5)衝撃波とポリウレタンフォームとの非定常抵抗をForchheimerの式を用いて,α=0[m^<-2>]と仮定して計算を行うと,Fixed Foam[2]状態において,Foam13:β=1.8×10^8[m^<-1>],Foam30:β=5.0×10^8[m^<-1>],Foam50:β=8.0×10^8[m^<-1>]となり,β値は入射衝撃波マッハ数Ms=1.15〜1.50においてほぼ同じ値を取る. 砂による爆風の減衰効果において,(1)砂中の爆風は急速に減衰し,気中爆発とは異なり負圧領域を伴う急激な圧力上昇は認められなかった.(2)換算距離の増加に伴って最大過剰圧は減少し,その減少率はアジ化銀起爆では約86%,ペンスリット起爆では約55%であった.(3)砂による過剰圧の圧力減衰係数は,約4〜55%となり,今後さらに実験精度を高め数理モデルを構築する手がかりを得た.
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Research Products
(1 results)