2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15760137
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Research Institution | Okayama Prefectural University |
Principal Investigator |
尾崎 公一 岡山県立大学, 情報工学部, 助教授 (20224206)
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Keywords | マグネシウム合金 / 充填層 / かさ密度 / 有効熱伝導率 |
Research Abstract |
AZ91D製の直方体状マグネシウム合金粒子(縦×横×長さ=1.6mm×1.0mm×2.46mm,以下Mg合金粒子と略)を内径50mmのシリンダとピストンからなるステンレス鋼製圧縮容器に32g投入し,一定温度・圧縮荷重条件下で6時間圧縮した.温度は室温から450℃,圧縮荷重を500kgf〜2000kgf(見掛け圧力2.5MPa〜10MPa)の範囲で種々に設定した.Mg合金粒子充填層の有効熱伝導率は,定常比較法により測定した. 空隙率は,加圧開始直後に急激に減少し,その後は緩やかに減少する.Mg合金粒子充填層の断面観察結果より,初期の空隙率の減少は主として粒子の配置の変化によるものであり、粒子の変形はほとんど観察されない.後半の空隙率の減少は,温度が200℃以下では非常に緩慢であるが,250℃以上では非常に顕著となる.これはMg結晶の非底面すべりが活発となる温度域に対応する.なお,後半の空隙率の減少においても,粒子が大きく変形することはなく,粒子同士の接触点近傍のわずかな変形による粒子配置の変化によるものであり,この領域での空隙率の減少速度は粒界拡散を考慮したパラメータで整理することが出来た. 有効熱伝導率は,空隙率の減少に伴い増大する.断面写真の二値化画像に基づく二次元熱伝導解析結果と実験値を比較したところ,空隙率が0.5以下では概ね一致するが,実験値の方が若干大きめの値となる.これは熱流が三次元的な経路をたどることによる.一方,空隙率が0.8以上では計算値の方が大きくなることから,この領域では,粒子間の接触熱抵抗が無視できないことが分かった.
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