2003 Fiscal Year Annual Research Report
平面対象物の単眼視追跡による全自由度運動計測に関する研究
Project/Area Number |
15760174
|
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
永井 伊作 岡山大学, 工学部, 助手 (80294437)
|
Keywords | 画像追跡 / 移動ロボット / 視覚センサ / 運動計測 / 路面画像 / リアルタイムビジョン / 画像処理回路 / 環境地図 |
Research Abstract |
これまで,並進2軸と回転1軸の床面画像追跡が実現できている.本研究はカメラの高さ変化や様々な種類のロボットに対応させるため,全自由度の床面画像の追跡による運動計測を目的とする.本年度は大まかに次の3つの点で進展があった. 1.高さ方向画像追跡手法の開発 計測対象の高さ変動に適応するために,解像度変換を用いた視覚追跡手法を考案した.提案手法には高さ範囲に前提があるものの,高さが変動する運動を計測できることを確認した.床面画像追跡実験では各軸とも誤差1%未満と高精度な計測結果であった.次年度は本手法をさらに拡張し,全自由度の運動計測を目指す. 2.環境地図の作製 本研究手法における全通り探索を少ない計算量で実現できる利点を移動ロボットのための環境地図作製に応用した.ここでは,レーザ距離計(LRF)のみを搭載した移動ロボットを用いて環境地図作成を行う.この手法は移動機構が車輪である必要はなく,様々な移動物体に取り付けて環境情報の取得を可能とする.研究成果では,LRFのみを搭載した移動ロボットによる環境地図作成手法およびその手法を用いて行なった地図作成実験について述べた.今後,様々な環境での地図作成実験を行い,さらに走行制御を行い自律走行を実現する. 3.累積誤差の除去 本手法を移動ロボットに応用する場合,実際の位置と画像追跡による計測値の間に誤差が生じる.ここでは,経路をロボットが繰り返し走行する場合を想定し,初期位置に戻ってくるごとに一周の間に生じた累積誤差を計測し,経路から大きく外れずに走行させることを目的とする.研究成果では,原点画像を用いた位置修正の方法,クローラ型移動ロボットと視覚装置および実験結果について述べた.提案手法によって一周分の累積誤差以下に抑えられることが確認された.また,他の内界センサや外界センサを追加することなく,単眼カメラだけで累積誤差の修正を行うことができた.
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] 小野聡文, 永井伊作, 田中 豊: "レーザー距離計のみを搭載した移動ロボットによる環境地図の作成"第46回自動制御連合講演会講演論文集. 259-260 (2003)
-
[Publications] 豊島洋輔, 永井伊作, 田中 豊: "平面対象物の単眼視追跡による4自由度運動計測に関する研究"第46回自動制御連合講演会講演論文集. 534-537 (2003)
-
[Publications] 永井 伊作, 田中 豊: "床面の回転および並進運動を計測する視覚装置の開発"日本機械学会論文集(C編). (掲載決定). (2004)
-
[Publications] 古谷教晃, 永井伊作, 田中 豊: "視覚デッドレコニング移動ロボットにおける原点画像を用いた位置修正"日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス講演会2004. (発表予定). (2004)