2004 Fiscal Year Annual Research Report
2脚歩行ロボットの光センシングによる安定歩行運動の信頼性向上に関する研究
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15760177
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Research Institution | Chitose Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
小田 尚樹 千歳科学技術大学, 光科学部, 専任講師 (70305960)
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Keywords | 2脚歩行ロボット / 冗長ロボット / モーションコントロール / 軸ねじれ変形 / レーザ変位センサ / ZMP |
Research Abstract |
前年度までに、2脚歩行ロボットにレーザ変位センサなどの光学的なセンシング機能を付加することによる安定歩行の信頼性向上への取り組みの中で,力センサに頼らずにロボットの構造的な柔軟性による変形を積極的に利用した歩行制御手法の検証を進めてきた.具体的には、エンコーダなどの内部センサの情報と、光学的センシングによって獲得した床環境との相対情報の差異から変形量を推定し,安定歩行のための歩行軌道修正を実現する手法である. 16年度は実機及び制御系の改良、検証を積み重ねた結果、レーザ変位センサによる情報からロボットの脚底部に生じている変形量を獲得し、その情報から歩行ロボットの腰動作を修正する仮想インピーダンス制御に基づく歩行制御手法を提案し、実験によりその有効性を確認した。基本的な制御系は15年度に構築した変形量を冗長動作に効果的に利用できる加速度制御系を歩行制御系に適用し、脚先の目標歩行軌道を達成しつつZMP (Zero Moment Point)を目標の位置へ補正することができる。この成果により、故障などの力センサに頼れない状況への適用、あるいは力覚ベースの制御系と光センシングなどによる視覚に基づく制御系の相互補完型手法への展開に道が開け、信頼性向上という意味では非常に価値のある成果であると位置づけている。 また、低剛性要因による振動的な挙動、不整地への対応などが実験的な検証から今後の課題として考えられるが、上述した提案手法に加えて、変形が起きうる部位への影響を評価するための評価関数を定義し、評価を低減する方向へ姿勢を制御するためのアルゴリズムの提案も行っており、実験により一定の効果を確認している。
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Research Products
(3 results)