2004 Fiscal Year Annual Research Report
大気圧放電プラズマを用いたフルオロカーボンの分解および無害化
Project/Area Number |
15760200
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
林 信哉 佐賀大学, 理工学部, 講師 (40295019)
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Keywords | パーフルオロカーボン / 大気圧放電プラズマ / 分解特性 / 再資源化 / 副生成物抑制 / 放電パラメータ依存性 / 電子エネルギー / 地球温暖化防止 |
Research Abstract |
大気圧放電プラズマを用いたフルオロカーボン(CF_4)の分解および無害化を試みた.放電としてガス分解に用いられた実績のあるストリーマコロナ放電と沿面放電を採用した.以下に結果を示す. (1)ストリーマコロナ放電 ・放電領域の発光分光スペクトルからCFxラジカルの副生成物が確認でき,放電写真からもフッ素からの発光が確認できた.このことから放電領域においてCF_4が分解されていることが確認された.しかしながら,ワイヤー状のカソード近傍で一度分解された後,すみやかに再結合してCF_4へと戻るという現象が見られた.従って,再結合を抑制するために放電の繰り返し周波数を増加させる必要がある. ・発生したCFxラジカルを石英ガラスに堆積させ薄膜の合成を試みた.フッ素樹脂と思われる白色薄膜が一様に成膜されたが,物質の特定までには至っていない. (2)沿面放電 ・Ar希釈CF_4(100ppm)の流量変化における分解率は,L=10sccmのとき99.5%,L=200sccmのとき39.4%,分解効率はL=10sccmのとき0.21g/kWh,L=200sccmのとき0.52g/kWhであった.投入電力を増加させれば分解率が上昇し,流量を増加させれば分解効率が上昇することから,放電電極を大型化することにより高い分解率,分解効率を得ることができると推察される. ・FTIRにより副生成物はCOF_2,CO_2,CO,NO_2,N_2Oであることがわかった.ここでCOF_2とは半導体製造過程で用いられる次世代のエッチングガスとして有望視されており,COF_2を効率的に回収することができればCF_4分解処理後のガスを再資源化することが可能と考えられる. ・放電領域ではCFラジカルやCF_2ラジカルなどの副生成物が確認できた.放電リアクターの上流部から下流部にかけて,発光強度が弱くなっていることが明らかになった.これは下流部ほど増加するフッ素原子への電子付着が原因ではないかと考えられる.
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Research Products
(2 results)