2004 Fiscal Year Annual Research Report
レーザ回折法を用いた電力機器設備の新しい絶縁劣化診断技術の開発
Project/Area Number |
15760209
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Research Institution | Sojo University |
Principal Investigator |
迫田 達也 崇城大学, 工学部, 講師 (90310028)
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Keywords | 光回折効果 / 超音波 / 絶縁劣化診断 / 光ファイバ / 光ファイバセンサ |
Research Abstract |
本研究では、電力機器設備内で絶縁劣化の予兆現象として発生する微弱放電をレーザ回折法により検出し、電力機器設備の絶縁劣化診断が可能な技術の開発を行っている。ここでは、微弱放電による低周波超音波がレーザ光を横断する際に、その領域内の屈折率変化に対応して生じる回折波を検出する。平成15年度までに{水中で生させた80〜200kHzの超音波による回折波の検出に成功し、回折光強度におけるレーザ光源の波長依存性や音波強度依存性を明らかにした。更に、増幅器と狭帯域フィルタの併用により、検出下限値を大幅に改善できることを明らかにした。また、回折波を光ファイバで伝送できることを明らかにした。これらの成果を踏まえて、平成16年度においては回折波の検出用としても使用できる光ファイバセンサの開発を行った。具体的には、光ファイバ近傍に超音波発振源を配置し、光ファイバに加わる音圧の変化で誘起された屈折率変化を回折波として検出できるか調べた。光源には波長632nm、ビーム径1.2mmのHe-Neレーザを用い、光ファイバには長さ2m、コア径10μm、クラッド径125μmのステップインデックス型を用いた。水中超音波は圧電型振動子で発生させ、発振周波数は100kHz、200kHzとした。なお、光ファイバは振動子表面から30mm離れた位置で、振動子表面と平行に配置した。光ファイバからの回折波を含む出力光はレンズで集光し、受光断面積1.1×1.1mm^2のフォトダイオードで検出した。検出信号は、プリアンプと50kHz-500kHzのバンドパスフィルター付メインアンプで50dB増幅した後、オシロスコープで取り込んだ。その結果、発振超音波の周期と等しい周期性の光信号を測定できることが示された。また、空間分布や超音波強度の変化に対する光強度の変化を測定し、それらが回折光強度の理論的予測値と良く一致することを明らかにした。
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