2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15760223
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
野見山 輝明 鹿児島大学, 工学部, 助手 (60274859)
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Keywords | 光蓄電池 / 酸化チタン / カーボンファイバ / 電気化学インピーダンス / 周波数応答解析(FRA) |
Research Abstract |
光蓄電池ペーパは,光で自己充電するシート状の電池デバイスである.本研究では光蓄電ペーパの基礎研究として,光触媒(TiO_2)とカーボンファイバ(CFs)を用いたTiO_2/CFs複合電極による光蓄電特性を調べている.前年度までにTiO_2/CFs複合電極は,CFs電極の等価回路とCFsの表面に担持されたTiO_2による等価回路の直列回路で記述できること,また光励起電子がTiO_2からCFsに移動し電解質中のLiイオンと反応し光蓄電反応がおこることがわかっている. 平成16年度は,TiO_2/CFs複合電極の光蓄電反応の等価回路モデルと充放電の時定数の解析から,光蓄電反応の律速要素を見つけ,蓄電電荷量を向上させる方法を見いだすことを目的とした. 本年度の実験結果から,電荷移動を律速しているのはTiO_2とCFs間の励起電子の移動であることが示された.さらにTiO_2とCFs間の接合状態はオーミック的であり,光起電力と光蓄電反応の時定数がいずれも数百秒オーダの遅い反応であった.これらの結果からTiO_2とCFs間の電子の移動を律速しているのTiO_2とCFs間の障壁ではなく,蓄電反応,つまりCFs上での電子とLiイオンの反応速度であることがわかった. CFs上での電子とLiイオンの反応速度は,反応の活性化エネルギーと反応サイト数による.よって,CFsの表面改質等により反応の活性化エネルギーの低くし,反応表面積を大きくして反応サイト数を増やすことで,光蓄電電荷量を向上させることができると考えられる.
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Research Products
(1 results)