2004 Fiscal Year Annual Research Report
光符号分割多元接続技術を用いた光通信システムの大容量化に関する研究
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15760254
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
鎌倉 浩嗣 千葉大学, 工学部, 助手 (60344967)
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Keywords | 光符号分割多元接続 / 符号間干渉 / 誤り訂正符号 / バーストスイッチング / 光クロスコネクト / エンベッド変調 / 光ファイバ / 多元接続干渉 |
Research Abstract |
本研究課題では,今後の通信需要の増加にともない,光ファイバー芯あたりの通信容量を増大させなければならいない課題に応えるものであり,高品質で高機能な大容量光通信システムの構築を目的として,光CDMAを用いた光通信技術に関する研究を行ない,次の2つの研究課題について以下のような成果をあげた.1.光符号化・変調による多元接続干渉の除去に関する研究:誤り訂正符号の復号処理および多値変調の利用によって,多元接続干渉の除去を行なう方式に関する提案した.提案したエンベッド変調方式は,通常,誤り訂正符号の使用により実質的な情報伝送速度が低下してしまう問題を,実質的な情報レートを低下させることなく,誤り訂正符号を光CDMAの変調フォーマットに埋め込むことができる.その結果,光CDMAの大きな問題であった拡散符号間の相互相関に起因して生じる多元接続干渉による通信品質の劣化を抑えるための解決方法として評価を得た.2.光クロスコネクト(OXC)に関する研究:光信号を拡散符号に対応させた符号化処理によって,所定の出力へルーティングする機能に関する提案を行った.ユーザ毎に割り当てられた拡散符号をアドレスとして,光信号の入出力変換およびそのルーティング制御が可能となり,光学段でのルーティング処理が可能とった.また,一定のレベルまで他信号と時間的・波長的に重複しても,復号処理(処理利得)によつて正しく所望信号を抽出することができた.結果として,光バッファ機能を潜在的に有する点,ルーティング機能が不要である,拡散符号の割当てにより経路の追加が容易である点を明らかにした.これらを,一般的なトラフィック分布を仮定し,OXCとしての基本特性である待ち時間特性およびパケット棄却率特性が小さくなることを理論解析およびシミュレーションの両面から行い,高いスループットを実現するOXCの構成法を明らかにした.
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Research Products
(5 results)