2004 Fiscal Year Annual Research Report
クラスターマップを用いたBayesianブラインド等化器の開発
Project/Area Number |
15760273
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
林 海 大阪府立大学, 工学研究科, 助手 (40336805)
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Keywords | ブラインド等化 / Bayesian等化器 / クラスターマップ |
Research Abstract |
前年度の研究では、Bayesian等化器のセンターが受信信号のクラスターであることを利用し、各入力信号系列に対する受信信号系列が異なる、すなわち、独立な受信信号コンステレーションチャンネルに対し、等化器の次数と遅延等のパラメータにより決められたクラスターマップとラベルなしクラスターをマッチさせる新しいブラインド等化器の設計方法を提案した。しかしながら、提案手法の基礎となる教師なしクラスター学習方法の計算負荷は、主に推定されるクラスターの個数と次数に依存し、チャンネル次数の大きなチャンネルに対してはクラスター個数と次数の大きさが実用化に向けての大きな障害となっていた。 本年度では、クラスターマップの更なる調査が行われ、2次クラスターから高次クラスターの構成方法を提案した。提案手法は、判定帰還型Bayesain等化器と接合され、低い計算負荷を持つブラインドBayesian判定帰還型等化器となる。一方、重複な受信信号コンステレーションチャンネルの場合には、元チャンネル出力にポストフィルタを付加し、等価な独立な受信信号コンステレーションチャンネルに変形するという方法を考慮したが、取り扱いが困難であることが判明した。従って、受信ダイバーシチの手法を取り入れ、すなわち、各サブチャンネルの出力を線形接合し、重複な受信信号コンステレーションチャンネルを独立な受信信号コンステレーションチャンネルに変形させることの可能性を明らかにした。また、チャンネルが既知の条件下では、判定帰還型Bayesain等化器に適した線形接合器の設計方法が可能であることを示し、その有効性を計算機シミュレーションにより実証した。最後、受信信号コンステレーションが重複か独立かを判定する有効な方法まだ解明されておらず、今後の研究で行いたいと考えている。
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Research Products
(6 results)