2003 Fiscal Year Annual Research Report
解の類似度を考慮した生産再スケジューリング問題に対する遺伝アルゴリズムの開発
Project/Area Number |
15760292
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
飯間 等 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助手 (70273547)
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Keywords | スケジューリング / 遺伝アルゴリズム / 多目的最適化 / ジョブショップ / 並列機械 |
Research Abstract |
まず、条件変更後における二目的生産再スケジューリング問題のモデリングを検討した。特に、目的関数の一つであるスケジュール変更量を新たに定義した。工程は代表的なジョブショップ工程および並列機械工程を取り上げるので、スケジュールの変更は作業が同じ機械で処理される場合と異なる機械で処理される場合の2通りが考えられる。前者の場合は、処理順序が異なるほどスケジュール変更量が大きくなるように定義した。後者の場合は処理順序や処理機械にかかわらずスケジュール変更量は一定の値とした。問題データを与えて多数の解を生成し、定義したスケジュール変更量を算出したところ、本研究で提案した定義が妥当であることが確認された。 つぎに、再スケジューリング問題に対する遺伝アルゴリズムの設計法を提案した。本解法の初期個体群として、(1)条件変更前の問題で得られた最終個体群をそのまま用いる方法、(2)最終個体群の優越されない解とそれらの解を少し変更した解からなる個体群とする方法の2種類を提案した。計算機実験によりジョブショップ工程に対しては(2)が、並列機械工程に対しては(1)が良いことが確認された。また、重みを用いずにバランス良く探索領域を制限する「空間順位優先選択」を提案した。計算機実験において、多目的最適化遺伝アルゴリズムや代表例であるSPEA、局所探索法および本解法の性能を、従来から提案されている被覆指標および新たに提案した劣性指標を用いて比較した。計算結果より、本解法が他解法より優れていることが確認された。
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