2004 Fiscal Year Annual Research Report
ギガビット通信を用いた並列計算フレームワークに基づく制御系CADシステムの開発
Project/Area Number |
15760325
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
古賀 雅伸 九州工業大学, 情報工学部, 助教授 (90251644)
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Keywords | 並列計算 / 制御系CAD / ネットワーク / 分散処理 / フレームワーク |
Research Abstract |
近年,複数台の安価なPCをネットワーク接続することでスーパーコンピュータと同等の処理能力が得られるPCクラスタ等の技術が開発されたが,これらの技術を活用した並列計算をサポートするソフトウェアの整備が求められている。 本研究では,ギガビットイーサネットで接続された複数台のコンピュータを活用する並列計算手法を確立し,制御系の開発プロセスにおける作業を効率的に実行できるCADシステムを開発することを目的とする。並列処理に伴うオーバーヘッドを見積もり,並列化する処理を決定するため、実際にシステムを構築し,並列化による効率を調べた。まだ,開発したCADシステムを実験で使用し,その有効性を確認した。具体的には,以下の内容を実施した。 (1)制御系設計分散計算エンジンの開発: 制御系設計に必要な計算処理のうち,数値計算処理と基本的な制御系設計処理を並列計算フレームワークに適用し,並列処理エンジンを開発した。JavaRMIやCORBAによる分散オブジェクトやMPIクラスタリングを利用した分散処理機能を実現した。 (2)リアルタイム分散制御実験: コンピュータ(前年度入手)の入出力ポートを介し,電子部品及び機械部品を用いて倒立振子装置(入手済み)と接続し,実験システムを構築した。また,コンピュータをギガビットイーサネット対応カード(前年度入手)を用いてスイッチングハブと接続し,分散制御実験システムを構築した。そして,申請者が開発したリアルタイム処理フレームワークMK-TASKのリアルタイム処理機能を利用してリアルタイム分散制御環境を構築した。 (3)開発したシステムの評価: 開発した制御系CADシステムを演習や実験で使用し,従来のCADソフトウェアと比較した結果,制御系の開発プロセス作業をより効率的に進められることが確認された。そして,開発したシステムの一部をインターネットを介して公表した。
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Research Products
(4 results)