2003 Fiscal Year Annual Research Report
レベル2地震動を受ける橋梁システムを対象とした信頼性理論に基づく限界状態設計法
Project/Area Number |
15760341
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
秋山 充良 東北大学, 大学院・工学研究科, 講師 (00302191)
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Keywords | 耐震信頼性 / 確率的地震ハザード解析 / フラジリティカーブ / RC橋脚 / 耐震設計 / 地震時保有水平耐力法 / ISO / 限界状態設計法 |
Research Abstract |
構造物の信頼性に関する一般原則(ISO2394)に基づく設計規準の整合化が国際的に検討されており,今後,コンクリート構造物を対象とする設計規準においても,これに準拠する確率論的な概念を導入した限界状態設計法への移行が検討されると考える。 本研究では,著者らが2002年に提案した安全係数算定フローの中に確率的地震ハザード曲線とフラジリティカーブを用いた耐震信頼性解析を組み入れることで,目標年破壊確率を有するコンクリート構造物を耐震設計することが可能な安全係数および設計地震力の設定手法を体系化した。提示したフローには,地震ハザードの評価などに未だ解決すべき課題が多く残されているが,この種の設計法の有効性や可能性を確認するため,耐震信頼性解析が容易な単柱式RC橋脚へ適用し,確率的地震ハザード曲線や目標年破壊確率の相違に対応した設計水平震度と安全係数を試算した。そして,従来の地震時保有水平耐力法による耐震性能照査において,試算した設計水平震度と安全係数を用いることにより,耐震信頼性解析を一切行うことなく目標年破壊確率を概ね確保したRC橋脚が耐震設計されることを示した。 なお,目標年破壊確率の設定や耐力評価に介在する不確定性に加え,地震ハザード曲線の設定,再現期間T_Rに対応した地震動の作成方法など,検討すべき課題は多く残されている。しかし,設計地震力から構造物の安全係数の設定までを包括する本提案フローの信頼性を高めることにより,地震動評価に関わる圧倒的な不確定性が存在する中で,今後,コンクリート構造物の耐震安全性を合理的に向上させるための情報などを得ることが可能となる。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Mitsuyoshi AKIYAMA: "Evaluation of Seismic Performance of RC Bridge Piers Based on Reliability Theory in Consideration of Structural System"Proceedings of the fib symposium 2003. (CD-ROM(講演番号2)). (2003)
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[Publications] 秋山充良: "コンクリート構造物の信頼性設計法に関する研究"コンクリート工学. Vol.41 No.6. 61-66 (2003)
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[Publications] 秋山充良: "RC構造物の耐震安全性に影響する不確定要因の抽出"コンクリート工学年次論文集. Vol.25 No.2. 1177-1182 (2003)
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[Publications] 伊東佑香: "フラジリティカーブを用いた免震橋梁の耐震安全性評価"第58回年次学術講演会講演概要集. Vol.1(CD-ROM(I-025)). (2003)
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[Publications] 秋山充良: "破壊確率を判断基準としたRC橋脚の耐震設計時に考慮すべき不確定要因の抽出"第58回年次学術講演会講演概要集. Vol.5(CD-ROM(V-359)). (2003)
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[Publications] 秋山充良: "RC橋脚の耐震信頼性解析時に考慮すべき不確定要因"構造物の安全性および信頼性(JCOSSAR). Vol.5. 701-702 (2003)