Research Abstract |
橋梁を「はかり」とするBridge Weigh-in-Motion(BWIM)と,構造物の振動・騒音モニタリングを組み合わせた「入力と応答の同期モニタリング」を提案した.まず,BWIMの手法として支点反力法を用い,鋼プレートガーダー橋で大型車両を対象に荷重測定を行なった.同時に,主桁支間中央,橋脚天端,橋脚直下地盤,橋脚より5m離れた点(用地境界)の各点において,振動計を設置し,振動加速度波形を記録した.得られた荷重の時刻歴データから,4つの車線相互の車間データを分析し,橋梁付近に1台の車両が単独で走行しているケースを抽出した.振動レベルピーク値と車両総重量,加速度ピーク値と軸重との相関や,これらの走行速度,車種,タイヤ形状などに対する依存性を調査した.その結果,振動レベルは総重量に対して概ね正の相関があるものの,車両総重量が小さい領域ではばらつきが極めて大きく,車両総重量が小さい場合においても振動レベルが大きなケースが存在することが判明した.また,軸重と加速度ピーク値は同様に正の相関があるが,全体としてばらつきが大きいことが示された.さらに,総重量,速度に対してクラス分類を行い,クラス平均を比較した場合には,加速度ピーク値と走行速度は概ね線形関係にあることが明らかになった.また,騒音問題と荷重の関係を明らかにすることを目的に,異なるサンプリング周波数の計測器を同期させる手法について検討を行い,騒音(20kHz程度),荷重(200Hz),画像(30Hz)の3つの測定システムを統合する手法として,あるインターバル時間を設け,そのインターバルの開始時,終了時をトリガ信号により同期させ,そのインターバルないのサンプリング数を相互に比較することで準同期的なシステムとする手法を検討した.さらに,予備測定として,低周波音の発生が確認でき,かつ支点反力法が実施できる橋梁を一般国道のある地域を踏査し選定した.次に,騒音・低周波音の測定と,BWIMによる荷重測定を(非同期的)に同時間帯で行なった.
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