2004 Fiscal Year Annual Research Report
破砕性地盤における固結材の注入進展モードと支持力発現機構の解明
Project/Area Number |
15760366
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
大野 司郎 近畿大学, 理工学部, 助手 (70274488)
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Keywords | 粒子破砕 / 支持力 / 杭 / 固結度 / 破壊モード / グラウト / 遠心力装置 / 透水性 |
Research Abstract |
破砕性地盤では粒子破砕を伴った大きな圧縮性が力学的要因となり,十分な支持力を得ることが難しいとされてきたが,近年,施工技術の発展により地盤と一体化させるような効果が期待できる基礎形態が開発され,破砕性地盤においても格段に支持力を改善できることがわかってきた.また,グラウト部分の施工方法の工夫により,固結性材料を注入することで破砕性地盤の圧縮性を大きく軽減することも期待されている.本研究では,十分に明らかにされていないグラウト効果,すなわち,a)地盤と基礎との固結力を高めた一体化効果,およびb)地盤の圧縮性を大きく軽減する密度と拘束圧を高める効果,による支持メカニズムを明らかにすることを目的として,グラウト注入圧と注入量の観測および注入進展モードの推定結果を得ようとするものである.本年度における研究は,昨年度構築した実験システムの不備の修正と,および,次の3項目を主に実施した 1)破砕性地盤を対象とした三軸型注水・載荷システムの開発 2)固結度を有する破砕性地盤の三軸応力下での浸透特性,支持力特性を把握する実験 3)浸透特性に着目した固結度の把握および支持力評価手法の模索 昨年度から継続的に実施している大型遠心実験においては,単軸の載荷試験が十分に行えるようになり,注入システムに関しては注入圧,注入量を把握するシステムに依然不備がみられる.ただし,現況においても十分な杭の載荷実験は行える状況である. また,三軸型の注水・載荷システムは注入圧,注入量を把握でき,試験的な杭の載荷実験が行えることを確認した. 本年度は,さらに新たに,地盤に注入する際に化合しやすい水溶液を注入し,それが地盤内部で交わることによってダイレイタンシーを増加させる手法があることを見出し,その物質特性(主に浸透特性)を把握する一連の手順について検討を行った.
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Research Products
(3 results)