2003 Fiscal Year Annual Research Report
高分解能衛星画像を用いた構造物・樹木の3次元計測手法の開発
Project/Area Number |
15760410
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
羽柴 秀樹 日本大学, 理工学部, 助手 (20267016)
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Keywords | 高分解能衛星画像 / Digital Roof Model / 樹高 / バイオマス / 都市内植生 / 建物の高さ測定 / リモートセンシング / フィルタリング |
Research Abstract |
高分解能衛星画像を用いた数値屋根モデルDRMの適用性の拡張について、平成15年度計画である低層建物密集エリアにおけるDRMの高精度化と同時に、16年度、17年度に検討予定である自然樹木林の3次元的特性調査に対するDRMの適用性についても、自然樹林の環境評価のための重要性からDGPSによる都市内自然公園内の樹木分布についての現地調査を含め、同時に検討が進められている。具体的な今年度の成果として、下記の事項が検討され、中間的な結果が得られている。 ※樹木の樹冠部分のテクスチャに着目した画像強調方法の提案と効果の検討 DRMの作成に用いられるステレオペアの高分解能衛星画像に対する前処理について、樹木の樹冠部分のテクスチャに着目したフィルタリング方法の検討と新規提案が行われた.まず、樹冠の「かたちの抽出」と「きめの鮮鋭化」の効果が融合された場合と、樹冠の「かたちの抽出」と「きめの平滑化」の効果が融合された場合の2つのフィルタリング方法が検討され、それぞれから作成されたDRMによって樹木の3次元計測の諸特性が検証された。樹高については、DGPSとレーザー測距装置で現地測定された結果とDRMによる値が比較された。その結果,今回の樹林域では「かたちの抽出」と「きめの平滑化」が融合されたフィルタリング方法で前処理された高分解能衛星画像によるDRMが、樹高の精度が最も高く、加えてこの場合が個々の樹木の独立性を最も反映していることが検証された。 今回提案したフィルター効果によって、従来のDRMでは表現できなかった樹木の高さ情報をより詳細に取得できることが認められた。今後は、評価樹木数を増やし、DRM作成時の誤探索率の評価と誤探索点の除去をより正確に行うための画像処理上の工夫を検討する予定である。また、山地域でのテストエリアでも現地調査と画像処理を行い、傾斜面上の種々の自然樹木林に対応したより高精度のDRMを作成するための諸検討を進める予定である. 本検討の成果は(社)日本リモートセンシング学会・第35回秋季学術講演会にて公表された。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] 羽柴秀樹, 亀田和昭, 杉村俊郎, 田中總太郎: "高分解能衛星画像を用いた樹林領域のDRM作成に対する画像強調効果の検討"(社)日本リモートセンシング学会第35回秋季学術講演会論文集. Vo;.35. 210-211 (2003)