2004 Fiscal Year Annual Research Report
コンクリートと鋼材を圧着した摩擦すべり接合部を有するPCaRC制震壁に関する研究
Project/Area Number |
15760427
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
吉岡 智和 九州大学, 大学院・芸術工学研究院, 助教授 (40304852)
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Keywords | 鉄筋コンクリート / 耐震壁 / 制震 / 摩擦ダンパー / プレキャスト / PC鋼棒 |
Research Abstract |
鋼製骨組を構成するH形鋼梁に取り付けたファスナーを,2枚のプレキャスト鉄筋コンクリート造耐震壁で挟み,PC鋼棒により締め付けたボルト摩擦すべり接合部により接続した部分架構の縮小模型試験体について,ボルト摩擦すべり接合部の負担摩擦力を調整し,鉄筋コンクリート壁板にせん断及び曲げひび割れが発生しない実験条件を設定した3体の試験体に関して,動的載荷実験を実施した結果,以下の知見が得られた。 1.初期ボルト張力を調整しボルト摩擦すべり接合部の負担摩擦力が,鉄筋コンクリート壁板のせん断ひび割れ発生時せん断力を下回るように設定した試験体では,いずれの試験体においても壁板へのせん断ひび割れの発生を防止することが可能であった。 2.いずれの試験体においても,鋼製骨組の水平力と層間変形角の関係の履歴特性は,鉄筋コンクリート壁板上部のボルト摩擦すべり接合部の摩擦すべり挙動に依存する性状を示し,鉄筋コンクリート壁板にひび割れ損傷を発生させない状態では,大きなエネルギー吸収性能を発揮出来ることが分かった。 3.昨年度及び今年度の実験結果から得られた鉄筋コンクリート壁板にひび割れ損傷が発生しない場合の当該制震壁の荷重変形復元力特性は,筆者が提案したコンクリートと鋼材を圧着しボルトで締め付けた摩擦すべり接合部の摩擦力評価式を用いて,概ね評価可能である結果が得られた。
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