2003 Fiscal Year Annual Research Report
二重周期構造を有する能動型フォトニック素子に関する研究
Project/Area Number |
15760500
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
島田 良子 京都大学, 化学研究所, 助手 (90346049)
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Keywords | 二重周期構造 / 能動型素子 / フォトニック結晶 / ヘリコンプラズマスパッタリング |
Research Abstract |
本研究は、これまでに理論的に予測されている二重周期構造の持つ興味深い物理現象、特に強く局在するフォトニック・モード実証することを主な目的として行った。 そこで、二種類の酸化物(SiO_2とTiO_2)を用いて、ヘリコンプラズマスパッタリング装置(現有装置)を用い、ナノオーダーで精密に膜厚、屈折率を制御しながら(1)厚み変調モデルと(2)誘電率変調モデルの二種類の二重周期誘電体多層膜の作製を行った。また、転送行列法を用いた計算によって多層膜の設計と作製後の透過スペクトルの比較を行った。 1.厚み変調モデル:高誘電率層(TiO_2)の膜厚をCOS関数に従い変調をすることによって、実効的に誘電率を変調した。作製した多層膜の透過スペクトルを測定すると、計算によるものとよく一致し、設計通りの製膜ができていることがわかった。また、室温から200℃まで加熱することによって熱光学定数による屈折率の変化が生じ、線幅の狭い透過帯が数nm動くことを確認した。 2.誘電率変調モデル:二元同時スパッタリングによってTiO_2/SiO_2混合層の作製を行い、誘電率の制御を行った。二つのターゲットのシャッターの開閉時間をコントロールすることによって屈折率および膜厚を制御した。TiO_2/SiO_2混合層の誘電率は以下に示すCOS関数によって変調した。 ε_<high>(x)=ε_<max>+ε_<min>/2+ε_<max>-ε_<min>/2cos(2πpx),ε:各層の誘電率p:変調パラメータ 作製した二重周期多層膜の透過スペクトルを測定し、転送行列法による計算結果と比較するとよい一致を見た。
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