2003 Fiscal Year Annual Research Report
新規マイクロ電気泳動法による高次規則配列微小セラミック構造体の創製
Project/Area Number |
15760505
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
濱上 寿一 東京都立大学, 工学研究科, 助手 (30285100)
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Keywords | マイクロ電気泳動法 / マイクロ電極 / 単分散シリカ球状粒子 / 粒子集積化技術 / 微小フォトニック結晶 / 単分散ポリスチレン球状粒子 / 顕微分光測定 |
Research Abstract |
本研究では局所電場を用いた新規な粒子集積化技術として"マイクロ電気泳動法"に関する基礎研究ならびにシステム開発を目指すものである。本研究で取り上げる電気泳動法は湿式成形プロセスの一つであり、外部電場の作用により懸濁液中の分散粒子を泳動させ基板上に堆積させる極めてシンプルな手法である。一般的な電気泳動法は基板全面に粒子を堆積させる手法であったが、申請者はマイクロ電極(対極)による局所電場を利用することで位置制御性に優れた微小粒子集積体のbuild-upシステムの一つとしてマイクロ電気泳動法を提案する。本研究で対象とする微小構造体は粒子の大きさの揃った単分散球状粒子(直径サブミクロンから数ミクロン)が三次元に規則配列した微小なコロイド結晶(または人工オパール)の創製をターゲットとしている。 研究初年度である今年度は、マイクロ電気泳動システムの構築とそのシステムより得られるマイクロサイズの粒子集積体の微小領域における光学特性を評価するための顕微分光システム(今年度備品)を立ち上げることを第一目標とした。粒子集積体を構成する単分散球状粒子にはセラミック材料としてシリカ、高分子材料としてポリスチレンを用いた。懸濁液組成と電気泳動条件を最適化することで、マイクロスケールのドット状堆積物を基板の所定の位置に作製することができた。その堆積物を走査型電子顕微鏡で観察した結果、球状粒子が最密充填構造を有していることが分かった。さらに、顕微分光システムの結果から、理論的に予想される波長位置にシャープな光吸収ピークを持つことが分かった。これは、マイクロ電気泳動法で得られたドット状堆積物が欠陥の極めて少ない単結晶ライクな構造を有していることを示唆している。次年度は電界解析シミュレーションと光学顕微鏡を用いたその場観察などの手法を取り入れ、マイクロ電気泳動法のメカニズムの解明に関する研究を遂行したい。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] J.Hamagami, et al.: "Fabrication of Porous Apatite Coating with Highly Ordered Macropore onto Titanium by Electrophoretic Deposition Method"Solid State Ionics. (in print). (2004)
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[Publications] K.Kanamura, J.Hamagami: "Innovation of Novel Functional Material Processing Technique by Using Electrophoretic Deposition Process"Solid State Ionics. (in print). (2004)
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[Publications] J.Hamagami, et al.: "Creation and Optical Property of Microphotonic Crystals by Electrophoretic Deposition Method Using Micro-counter Electrode"Mat.Res.Soc.Symp.Proc.. (in print). (2004)
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[Publications] J.Hamagami, et al.: "Assembly of Monodisperse Silica Spheres by Micro-Electrophoretic Deposition Process"Key Engineering Materials. (in print). (2004)
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[Publications] J.Hamagami, et al.: "Development of Particle Assembling Technology by Using Micro-Electrophoretic Deposition Process"Key Engineering Materials. 248. 195-198 (2003)
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[Publications] 濱上寿一, 金村聖志: "コロイド結晶テンプレート法を用いた水酸アパタイト多孔体のマクロ孔構造制御"Phosphorus Letter. 48. 15-21 (2003)