2004 Fiscal Year Annual Research Report
新規マイクロ電気泳動法による高次規則配列微小セラミック構造体の創製
Project/Area Number |
15760505
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
濱上 寿一 東京都立大学, 工学研究科, 助手 (30285100)
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Keywords | マイクロ電気泳動法 / 粒子集積化技術 / 単分散球状粒子 / ポリスチレン / シリカ / マイクロパターン電極 / フォトニック結晶 / 光学特性 |
Research Abstract |
材料プロセッシングに電場、磁場、重力場などの外部場を積極的に導入することで、高付加価値をもつ新材料創製に関する研究が国内外において盛んに行われている。一方、粒子が真球で、かつそのサイズが揃った単分散球状粒子を三次元に集積化させた規則配列構造体は特異な光学特性を示すことから次世代の光学材料やデバイスとしての応用が期待されている。このような構造は構造色を呈する天然のオパールにも見られる。材料のデバイス化を図るためには、マイクロファブリケーションやマイクロパターニング技術の開発が重要となる。そこで、本研究では、これらのプロセス技術を確立するため、外部場の一つである電場がマイクロスケールで高度に制御された電気泳動法を材料プロセッシングに適用するための研究開発を行うことを目的としている。前年度までにマイクロ電極を用いた電気泳動プロセスにより基板の所定の位置にマイクロスケールの三次元規則配列粒子集積体(マイクロフォトニック結晶)を作製することに成功し、その光学特性を評価した。今年度は、マイクロ電極を二次元に走査することによりフォトニック結晶のマイクロパターン技術を確立することを目指した。しかしながら、一つの結晶を作製するために長時間(30分程度)を要するため、実用プロセスとしては不向きであると考えた。そこで、リソグラフィーによりマイクロ電極が予め基板上に形成された微小くし形電極を用いた電気泳動法によりマイクロパターン技術の開発を試みた。電極の配置や極性を精密に制御することで、マイクロ電極上の粒子の堆積状態が制御できることを実証した。さらに、プロセス条件を最適化することで粒子の配列状態が短時間で制御できることを明らかにした。このような電気泳動法によるマイクロパターン技術は光学分野(光導波路)への応用のみならず、エネルギー分野におけるマイクロ電池の創製技術としても適用できるものと考える。
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Research Products
(5 results)