2004 Fiscal Year Annual Research Report
ミリングによるNiTi基合金のナノ結晶化・非晶質化とガラス遷移域での固化成形性
Project/Area Number |
15760511
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Research Institution | Kitami Institute of Technology |
Principal Investigator |
石川 和宏 北見工業大学, 工学部, 助教授 (10312448)
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Keywords | アモルファス / ナノ結晶 / メカニカルグラインディング / 透過電子顕微鏡 / NiTi合金 / マルテンサイト |
Research Abstract |
前年までにTi_<41>Ni_<48>Zr_<11>合金が粗粉砕によりナノ結晶化・アモルファス化することを明らかにした。複数の合金における構造変化を調べた結果、Ni濃度が45〜48at%、Zr濃度が0〜15at%の範囲で粗粉砕によりアモルファス相が生成することが分かった。また、Ni-Ti-V系合金についてもNi-Ti-Zr系とほぼ同組成でアモルファス相が生成することが分かった。 Ti_<41>Ni_<48>Zr_<11>合金にMGを24時間施して、完全にアモルファス化した試料は680Kで結晶化する。結晶化後の構造についてXRDを用いて調べたところ、TiNi相の他に未同定相の存在が明らかになった。現在、この未同定相の構造解析を行っている。MG後のTi_<41>Ni_<48>Zr_<11>アモルファス粉末をΦ10mmの成型器に充填し、真空中25MPaの圧力下で予備成型を行った。その後、真空中で所定の温度で熱処理を行った。得られた成型体の表面を研磨後、スパッタ装置を用いてパラジウムを190nm被覆し、水素透過試験に装填した。結晶化温度直下(650K)で熱処理を行った場合、水素透過試験機を用いたリークテストの際にArガスの透過が観察された。従って、この試料には多数の空隙が存在し、完全に緻密な成型体ではないと考えられる。Arガスを透過しない完全な成型体を得るには、さらに高温での熱処理が必要と考えられる。現在は、完全緻密な成型体を得るための熱処理条件の決定を行っている。
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Research Products
(1 results)