2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15760537
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
早瀬 仁則 東京工業大学, 精密工学研究所, 助手 (70293058)
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Keywords | 銅めっき / スーパーフィリング / 塩化物イオン / SPS / PEG / バンプ |
Research Abstract |
本年度は,仮説「塩化物イオンと促進剤の競争的吸着」に基づき,各種実験をおこない,めっき面に蓄積した促進剤(SPS)を効果的に脱離させる新たな手法を開発した. 昨年度の研究により,スーパーフィリング浴では塩化物イオン消費が予想していたよりも少ないく,塩化物イオン消費モデルに困難があることがわかった.一方,塩化物イオン濃度がボトムアップ堆積に大きく影響することを明らかにした.こうした結果から,めっき面において,塩化物イオンと促進剤が競争的吸着を繰り広げ,徐々に促進剤が表面に蓄積されるとし,Moffat等が提案するCEACメカニズムを採り入れた新たなモデルを仮定した.本モデルを検証するために,各種実験を行い,めっき中に塩化物イオン濃度を増加させることにより,促進剤の脱離を促せることを新たに発見し,本競争吸着モデルを支持する結果を得た。さらに,高塩化物イオン濃度浴における逆電解が,促進剤脱離に効果的であることを発見した.現在,促進剤のめっき面への蓄積が溝集中部におけるバンプ形成(オーバープレーティング)を起こし,産業上大きな問題となっている.そこで,この高濃度塩化物イオン溶液による促進剤の脱離により,平坦化剤(レベラー)を使用せず,高いボトムアップ性を維持したままオーバープレティングを回避できることを実証した.一価の状態であるCuClの形成が促進剤脱離に大きな影響を及ぼしていると考え,検討を進めたがが,明確な結論を得るには至っていない.
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Research Products
(4 results)