2003 Fiscal Year Annual Research Report
FEM逆解析による摩擦撹拌接合における接合入熱の予測手法の確立
Project/Area Number |
15760541
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
津村 卓也 大阪大学, 接合科学研究所, 助手 (00283812)
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Keywords | 摩擦攪拌接合 / 有効接合入熱 / 有限要素法 / 定常熱伝導逆解析 / 温度計測 / アルミニウム合金 / 非定常熱伝導解析 |
Research Abstract |
摩擦攪拌接合における有効接合入熱を予測する手法を新たに創り出すことを目的とし,本年度は以下の結果を得た. まず,荷重制御型摩擦攪拌接合装置を使用し,接合速度をパラメータとして自動車エンジン部品用アルミニウム-シリコン系ダイカスト合金板(100mm×300mm×4mmt)のビードオンプレート試験を実施した.試験時に材料表面温度,バックアップ材との接触界面温度を熱電対で測定するとともにツールの側面温度を熱画像装置により測定した.その結果,材料表面温度およびバックアップ材との接触界面温度はAdvancing側とRetreating側で50℃以上の差があること,接合速度によりこれらの温度差が変化すること,またツール側面温度は,準定常状態に達すると接合速度によらず先端から10mmの付近で約400℃になることが明らかとなった. また,汎用有限要素法プログラムのサブルーチン機能を利用し,有効接合入熱が楕円体等密度分布すると仮定した場合の非定常熱伝導解析システムを構築した.さらに,上述の実験結果をふまえた有効接合入熱の推定システムとそのアルゴリズムを検討した.具体的には,ツールショルダ部での発熱モデルを元に有効接合入熱の初期値を計算する.これを接合速度に応じてAdvancing側とRetreating側に案分し,定常熱伝導解析結果と実験結果を比較する.この解析を複数回実施することにより,準定常状態における有効接合入熱の値とその案分率を推定する.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 村上太一, 中田一博, 津村卓也, 池田輝之, 中嶋英雄, 牛尾誠夫: "ロータス型ポーラス金属の溶接溶け込み形状のポア方向依存性"日本金属学会秋期大会講演概要(2003). 133回. 386 (2003)
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[Publications] 北郷雅, 金永坤, 津村卓也, 中田一博: "Al合金のFSWプロセスモニタリングとそのシミュレーション"溶接学会全国大会講演概要. 74. (2004)