2004 Fiscal Year Annual Research Report
新規な回転式流動層プロセッサの開発と機能性ナノ粒子の調製
Project/Area Number |
15760562
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
綿野 哲 大阪府立大学, 工学研究科, 助教授 (40240535)
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Keywords | 回転流動層 / ナノ粒子 / 流動化 / メカニズム / 混合 |
Research Abstract |
本研究の目的は、考案した回転式流動層を用いて、強い遠心力場における微粒子流動化のメカニズムとその挙動の定量的把握、さらに、サブミクロン〜ナノ領域に及ぶ微粒子の表面改質、コーティングなどを試み、多種多様な微粒子のハンドリング装置としての確立を行うことである。本年度は、主として、回転式流動層を用いた、1)ナノ粒子の流動化特性と、2)異種のナノ粒子の混合、に関する研究を実施した。まず、ナノ粒子の流動化特性に関しては、平均粒子径が10〜20ナノメートル程度の、シリカ(SiO_2)、酸化チタン(TiO_2)、アルミナ(Al_2O_3)などのナノ粒子を回転式流動層に投入し、流動化空気速度と粉体の圧力損失の関係を測定したところ、遠心力場ではある程度の凝集体を形成しながらも均一な流動化を示すことが判明し、回転式流動層におけるナノ粒子の流動化特性を定量的に明らかにすることができた。さらに、高速ビデオカメラ(140,000fps)を用いてナノ粒子の流動化挙動を可視化することに成功した。本研究の成果は、第10回APCHE国際会議(2004年10月北九州)で発表した。また、異種のナノ粒子の混合に関しては、比較的粒子径と密度が近いシリカ(SiO_2)および酸化チタン(TiO_2)を回転式流動層内で混合し、その混合特性を解析した。その結果、ナノ粒子は数十ミクロンの凝集体を形成するが、凝集体の中では均一に混合されていることを明らかにした。また、回転式流動層におけるナノ粒子の凝集体径と混合状態の関係を解析した。本成果は、本年6月に韓国で開催予定の第5回APCRE国際会議で発表予定である。最後に、昨年度に得られた結果とともに本研究を総括し、試作した回転式流動層の微粒子ハンドリング装置としての性能と実用性に関する評価を行った。
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Research Products
(5 results)