2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15760568
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
野田 賢 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助教授 (60293891)
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Keywords | 最適設計 / 最適操作 / 融合的解法 / 化学プロセス / 内点法 / 固体酸化物燃料電池 / 非定常操作 / 熱交換ネットワーク |
Research Abstract |
化学プロセスの最適設計問題と最適操作問題を同時に解くことができる融合的解法の開発を行った。開発したシステムでは、プロセスの数式モデルに含まれる状態変数や操作変数を時間的に離散化することで、設計パラメータおよび離散化された操作変数を最適化変数とする多変数最適化問題として定式化し、数理計画手法を用いて解を得る。開発したシステムで用いる数理計画手法には内点法を採用した。 設計と操作の同時最適化が必要となる問題の実例として、固体酸化物型燃料電池(SOFC)発電システムの起動操作の高速化を取り上げるため、物理モデルの作成を行った。SOFC発電システムは、主として発電膜、複数の燃焼機、熱交換器から構成され、それらの動的挙動を表す数式モデルを、実際の企業で試運転に入っているプロトタイプ装置の設計データから構築した。構築した物理モデルを用いたダイナミックシミュレーション結果とプロトタイプ装置の実験データを比較した結果、物理モデルは現実の装置の動的な挙動を十分表現できていることを確認した。 構築したモデルを用いて、SOFC発電システムを最短時間で起動、停止する操作方法について検討した。機器保護のための制約を満たしながら従来の起動時間を大幅に短縮できる操作プロファイルを得た。さらに、SOFC発電システムの特徴を活かしたWSS (Weekly Startup and Shutdown)運転についてエネルギー消費量を最小にする操作指針を得た。 また、プロセスの非定常操作を考慮した熱交換ネットワーク最適設計手法についても開発を行った。提案する手法では、定常プロセス熱交換ネットワークの最適設計に用いられるトランスシップメントモデルに、プロセスに含まれる主要機器の熱的動特性を離散化モデルとして組み込むことで、モデルの線形性を維持したまま各機器の昇温速度制約などの動的操作制約を考慮した設計を可能とした。開発した手法を、高速起動操作を目的とした燃料電池熱交換ネットワークシステムの合成問題に適用しその有効性を確認した。
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Research Products
(1 results)