2004 Fiscal Year Annual Research Report
エレクトロスプレーによる粒子発生と粒径分布計測:分散剤フリーの液相法合成ナノ粒子
Project/Area Number |
15760570
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
WULED Lenggoro 広島大学, 大学院・工学研究科, 助手 (10304403)
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Keywords | 液相合成 / コロイド / 分散剤 / ナノ粒子 / エアロゾル / 粒子径分布 / 静電分級 / 液滴 |
Research Abstract |
本研究の目的は液相法合成ナノ粒子(および分散剤)を、エレクトロスプレー(静電噴霧)により孤立した凝集していない状態で気中に浮遊させ、エアロゾル計測装置を用いて粒径分布の計測および分散剤を定量的に分析するシステムを完成させることである。粒径が小さくなればなるほど(20nm以下)、その計測における分散剤の影響が大きくなると考えられることから、気中に浮遊する孤立した粒子から分散剤を除去することが重要な研究対象となり、分散剤フリー粒子を発生させ、その粒径分布を高精度で計測することを着目した。平成16年度には、以下のような研究項目を実施した。 1)液相法合成場からのオンライン計測が可能な、溶液用ポンプとリンクさせたエレクトロスプレーチャンバーを用いて、微分型静電分級装置の出口から分級された帯電ナノ粒子を計測した。 2)粒子の平均径および分布がわかっている市販の金コロイド(20nm程度)を含む水溶液をスプレーすることにより液滴とし、液滴を乾燥させた。その後、加熱により粒子表面の分散剤を除去したサンプルを微分型静電分級装置に導入して、ナノ粒子の電気移動度分布(モビリティ)を求めた。このモビリティ分布より粒子の粒径分布を求め、高分解透過型電子顕微鏡の計測結果と比較検討を行った。 3)本研究で確立された計測システムを用いて、研究室で調製する化学沈澱法により生成された分散剤を含む金および銀のナノ粒子(10nm程度)の計測を行い、粒子の生成条件、時間によるナノ粒子の粒子径分布とともに分散剤の被覆条件を明らかにした。これによって、粒子を調整するときに操作条件(操作温度など)と合成粒子の分散剤の被服状態との関係も明らかにできた。
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