2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15760614
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
押谷 潤 岡山大学, 工学部, 助手 (70314656)
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Keywords | 固気流動層 / 乾式比重分離 / 廃棄物リサイクル / コンクリート廃材 / 粒子偏析 |
Research Abstract |
本研究では、コンクリート廃材から再生可能な骨材を乾式法で連続的に分離可能な技術の開発を目的とし、平成15度は交付申請書に記載した研究計画に沿って、以下の成果が得られた。 1.骨材とモルタルの物性評価 一般にコンクリート調製に用いられる骨材とモルタルを入手し、比重と吸水率を測定した。骨材とモルタルの比重はそれぞれ約2.6、約2.0であり、固気流動層によりこの比重差を利用することで乾式比重分離可能な基礎指針が得られた。骨材とモルタルの吸水率はそれぞれ約0.05wt%、約6%であった。また、実際にコンクリート調製後、それらを破砕して得られた骨材の吸水率を測定したところ、骨材表面にモルタルが付着しており、吸水率の上昇が見られたが、天然骨材のJIS規格である3%以下をほぼ満たす結果が得られた。 2.固気流動層の見掛け比重の調整・小型円筒管流動層での浮沈基礎実験 小型円筒形流動層を用い、比重の異なる2種類の粒子を混合させ、その混合割合を変化させることで骨材とモルタルの比重分離が可能な固気流動層の見掛け比重調整を試みた。混合割合を変化させることで、比重2.0〜2.7の範囲の見掛け比重が得られ、いずれにおいても比重差0.06の物体が分離可能な結果となった。コンクリートを破砕して得られた骨材とモルタルの流動層内での浮沈実験を行ったところ、粒子の混合割合や粒子を流動化させるための送風の空塔速度、粒子層高などが最適な条件において、両者を流動層の表層と底部にほぼ完全に浮沈分離可能な結果が得られた。 3.連続比重分離装置の作成 流動層内の浮沈物体を連続的に取り出し可能な機構を持つパイロットスケールの装置を作成した。次年度に先駆けて、簡単な分離性能評価を行ったところ、比重差0.2ほどの物体を高効率で分離可能な結果が得られた。
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