2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15760622
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
打田 正樹 京都大学, エネルギー科学研究科, 助手 (90322164)
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Keywords | 軟X線CT / 球状トカマクプラズマ / 電子サイクロトロン加熱 / 無誘導電流駆動 |
Research Abstract |
LATE球状トカマク装置に軟X線CT像再生システムを設計・製作し、プラズマ計測を開始した。 (1)LATE装置に2台の軟X線カメラを新規追加し、上下及び外側ポートに計4台80chの視線でプラズマを計測するカメラアレイを設置した。通常のスリットに加え、トロイダル方向の視野を絞るスリットを設け、センタースタックを挟んだ反対側プラズマからの寄与を抑えた。 (2)CAMAC規格の高速データ収集を整備し、1分以内に全80chのデータ収集が可能となった。 (3)CTコードを開発し、像再生コードの試験を行った。フーリエベッセル展開法を用い、長山ら(Rev.Sci.Instrum 63,4757(1992))の手法に従い楕円境界が円形となるよう線形座標変換を行ってからCTをすることで、低次展開モードでもより適した楕円プラズマ表現ができるCTコードとした。像再生試験として、真空容器内に縦長楕円状に束ねた発光体(殺菌灯)の像再生を行い、視線分解能以内の精度で空間位置および広がりを表現できることを確認した。 (4)ECH球状トカマクプラズマの観測を行った。中心ソレノイドの無いLATE装置では、2.45GHz,10kW,4秒のマイクロ波を用いた長時間電子サイクロトロン加熱(ECH)によりプラズマ電流をゼロから立ち上げ、Ip=4kAまでランプすることに成功した。電流の増加と共に電子密度・温度ともに上昇し、軟X線検出器にCTに充分な信号レベルが得られた。CT再生像は縦長楕円形状で、磁気解析による磁気面形状とよく対応し、像の中心位置は磁気解析によるプラズマ電流中心の位置にほぼ一致していた。また、この中心位置は第二高調波EC共鳴層付近に位置し、電子密度がプラズマ遮断密度の約3倍に達していることから、電子バーンスタイン波による第二高調波加熱起こっていることを示唆した。 (5)問題点として、楕円のみを考慮した現CTコードではD-shapeであるLATEプラズマの内側部分での弱い発光分布を適切に表現できず、内側に弱いハロー状の分布として表現された。さらに適切なコードの検討を進めている。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] M.Uchida, T.Yoshinaga, K.Katuura, et al.: "Start-Up of Spherical Torus by ECH without Central Solenoid in the LATE device"J.Plasma Fusion Res.. Vol.80. No.2. 83 (2004)