2004 Fiscal Year Annual Research Report
概日リズム制御に関わる新規因子の網羅的単離及び解析
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15770021
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
溝口 剛 筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 講師 (70281623)
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Keywords | 概日リズム / LHY / CCA1 / Arabidopsis / 花成 |
Research Abstract |
LATE ELONGATED HYPOCOTYL (LHY)とCIRCADIAN CLOCK ASSOCIATED 1 (CCA1)はmyb蛋白質をコードする転写制御因子で、シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)の概日リズム維持に必須な因子である。lhy cca1二重機能欠損株は恒常条件下ではリズムを消失する一方、明暗周期下ではさまざまなアウトプットの極端な位相前進を伴う。 植物における栄養成長から生殖成長への変換を花芽形成(花成)という。光周性依存型の花成は概日リズムにより制御される。我々は、lhy cca1変異が短日条件下で植物のライフサイクルを極端に短縮し、恒明条件下では逆に延長することを明らかにしてきた。リズムを消失した生物を長期間恒常条件下で生育させ、そのライフサイクルへの影響を分子レベルで詳細に解析した事例は少ない。概日時計によるライフサイクルの制御機構の理解は、槙物の研究領域に止まらず、生物学全般に関わる重要な課題である。 我々は、上記の変異形質発現の分子メカニズムの理解を目指し、分子遺伝学的アプローチにより研究を行っている。今年度は、lhy cca1によるライフサイクルの、1)短日条件下における短縮形質を増強する変異を3つ、2)恒明条件下における延長形質を抑圧する変異を複数同定した。1)については現在3報の論文を投稿中である。2)についても変異の原因遺伝子の候補について解析を進めている。これらの因子は現在までに提唱されていたモデルでは想定されていなかったものである。新規なモデルの構築につながると考えている。
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