2003 Fiscal Year Annual Research Report
胚性幹細胞で特異的に発現するホメオボックス遺伝子ECAT4の機能解明
Project/Area Number |
15770145
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Research Institution | National Institute of Genetics |
Principal Investigator |
三井 薫 国立遺伝学研究所, 系統生物研究センター, 助手 (40324975)
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Keywords | 胚性幹細胞(ES細胞) / 分化全能性 |
Research Abstract |
本研究においては、1.クロマチン免疫沈降による標的遺伝子の同定、2.Tandem affinity purification(TAP)による結合タンパク質の同定、3.ES特異的発現の転写制御機構の解析を行う計画であるが、H15年度はこのうち項目2と3を行った。 TAPによる結合蛋白質の同定 プロテインAおよびカルモジュリン結合タンパク質(CBP)の2つのtag(TAP-tag)を融合したECAT4タンパク質をES細胞で発現させ、IgGとカルモジュリンの2種類のビーズによりアフィニティ精製を2回繰り返し、ECAT4タンパク質を含む複合体を精製した。ウェスタンブロットにより精製は確認されたが、銀染色ではバンドを確認することができなかった。今後、洗浄や抽出の条件を検討し、回収率を上げる必要がある。 ES細胞特異的発現の転写制御 またはECAT4遺伝子を含む大腸菌人工染色体(BAC)おり遺伝子の周辺のさまざまな領域をPCRにより単離し、SV40プロモータを持つルシフェラーゼレポーター遺伝子と結合させた。これをES細胞や分化細胞へ導入し、ES細胞特異的なエンハンサー活性を示すDNA断片を同定した。この断片をさらに細分化し、シスエレメントを約200塩基にまで絞った。これ以上に短い断片は活性を失ったことから、複数の転写因子結合部位が存在すると考えられた。各種の欠失変異体や点変異体を作製し、活性に必須の転写因子結合部位の同定を行っている。
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[Publications] Tokuzawa Y.et al.: "Fbx15 is a novel target of Oct3/4 but is dispensable for ES cell self-renewal and mouse development."Mol.Cell Biol.. 23. 2699-2708 (2003)
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[Publications] Mitsui K.et al.: "The homeoprotein Nanog is required for maintenance of pluripotency in mouse epiblast and ES cells."Cell. 113. 631-642 (2003)
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[Publications] Takahashi K.et al.: "Important role of E-Ras in tumor-like properties of mouse embryonic stem cells."Nature. 423. 541-545 (2003)
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[Publications] 三井薫, 徳澤佳美, 山中伸弥: "分化多能性維持に必須のホメオプロテインNanog"細胞工学. 22. 770-771 (2003)
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[Publications] 山中伸弥, 徳澤佳美, 三井薫: "Nanog:分化多能性維持の真打ち登場!"細胞工学. 21. 2109-2112 (2003)