2003 Fiscal Year Annual Research Report
ミトコンドリアDNA多型からみた北海道縄文人および続縄文人
Project/Area Number |
15770157
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
安達 登 東北大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (60282125)
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Keywords | ミトコンドリアDNA / ancient DNA / single nucleotide polymorphisms / population study |
Research Abstract |
北海道礼文島・船泊遺跡出土の縄文後期人骨15体(約3500〜3800年前)、および北海道伊達市・有珠モシリ遺跡出土の縄文晩期〜続縄文期人骨8体(約2000〜2500年前)の歯または大腿骨の一部を試料としてDNAを抽出し、ミトコンドリアDNA(mtDNA)解析により船泊遺跡と有珠モシリ遺跡出土人骨の系統を可能な限り詳細に明らかにすることを目的として研究を進めた。 すべての試料についてcontrol regionのNo.16209-16402の塩基配列を、また、船泊遺跡出土人骨No.12(船泊12)を除くすべての試料についてcoding regionのNo.10382-10465の塩基配列をダイレクトシークエンス法により決定した。さらに、試料に応じてNo.128-267,15999-16141,16121-16238の塩基配列をダイレクトシークエンス法により、CO II/tRNA^<Lys> intergenic regionの9塩基欠失多型およびcoding regionのSNPs(3010,4386,5147,5178,5417,9824)をamplified product-length polymorphism(APLP)法で検査した。得られた結果をもとに、現代人のデータベースを用いて船泊および有珠モシリ縄文人のmtDNAをhaplogroupに分類した。 その結果、船泊および有珠モシリ縄文人はN9b,D4,M7a,Mの4つのhaplogroupに分類され、さらにこれら2集団は共にhaplogroup N9bの割合が非常に高い特徴的な頻度分布を示した。本研究により、北海道先史時代人はmtDNAのhaplogroupの種類およびその出現頻度が非常に特徴的な集団である可能性が示された。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Adachi N., et al.: "Morphologic and Genetic Evidence for the Kinship of Juvenile Skeletal Specimens from a 2,000 Year-old Double Burial of the Usu-Moshiri site, Hokkaido, Japan."Anthropological Science. 111(3). 347-363 (2003)
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[Publications] Adachi N., et al.: "Phylogenetic Analysis of the Human Ancient Mitochondrial DNA."Journal of Archaeological Science. accepted. (2004)