2003 Fiscal Year Annual Research Report
糸状菌を用いた未利用資源からの直接発酵法による糖供給源としての有効利用
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15780057
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
高田 悟郎 香川大学, 希少糖研究センター, 助教授 (50322722)
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Keywords | β-D-キシロシダーゼ / α-L-アラビノフラノシダーゼ / D-キシロース / L-アラビノース / Aspergillus aculeatus |
Research Abstract |
Aspergillus aculeatusが培養上澄に生産する多糖分解酵素は糖転移反応をおこさず、多糖から単糖を効率よく生成することができる。菌体外に生産するアクセラーゼに含まれているβ-D-キシロシダーゼ及びα-L-アラビノフラノシダーゼが得られれば未利用資源からD-キシロースおよびL-アラビノースを容易に生産できるようになり、希少糖生産の原料に用いることが可能と期待され、両酵素を精製し、精製された本酵素の酵素学的諸性質について検討した。両酵素を単一の標品に精製し酵素学的諸性質を調べたところ、至適温度は60℃、温度安定性は50℃までであり、至適pHは酢酸-酢酸ナトリウム緩衝液(pH4.0)であることがわかった。 Aspergillus aculeatusより糖生産酵素として重要なセルロース分解酵素の一種であるセロビオヒドロラーゼIの遺伝子のクローニングと大腸菌を用いた組換え酵素の大量生産に成功した。本酵素およびすでに組換え酵素として得ることのできる種々の酵素を組み合わせることで難分解性の多糖であるセルロースの分解再資源化が促進されると期待される。 糖再資源化装置の試験稼動を開始した。現在、装置の条件至適化を行っており、カビを用いて農産廃棄物である籾殻の処理を試験稼動させて糖アルコールの一種であるキシリトールを生産できないかの検討を行っている。微生物単独での処理では効率が悪いので分解を促進するための酵素添加についても検討を行っている。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Khim Leang, Ishrat Sultana, Goro Takada, Ken Izumori: "A novel bioconversion of L-fructose to L-glucose by Klebsiella pneumoniae."Journal of Bioscience and Bioengineering. 95. 310-312 (2003)
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[Publications] Ishrat Sultana, Rahman, MD.Mizanur, Kei Takeshita, Goro Takada, Ken Izumori: "Direct production of D-arabinose from D-xylose by a coupling reaction using D-xylose isomerase, D-tagatose 3-epimerase and D-arabinose isomerase."Journal of Bioscience and Bioengineering. 95. 342-347 (2003)
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[Publications] Khim Leang, Goro Takada, Akihiro Ishimura, Masashi Ohkita, Ken Izumori.: "Cloning, nucleotide sequence and overexpression of L-rhamnose isomerase gene from Pseudomonas stutzeri in Escherichia coli."Applied and Environmental Microbiology. In press. (2004)
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[Publications] 何森健, 高田悟郎: "廣川タンパク質化学、第1章第3項分子内酸化還元酵素"廣川書店. 23 (2003)