2003 Fiscal Year Annual Research Report
含硫補因子の生合成に関与するタンパク質の同定および作用機序の解明
Project/Area Number |
15780058
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
加藤 伸一郎 高知大学, 遺伝子実験施設, 助手 (60346707)
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Keywords | システイン / 含硫化合物 |
Research Abstract |
生体内にはチアミン、ビオチン、リポ酸など硫黄を含む補酵素が数多く存在している。しかしながら、これらの生合成機構に関しては未解明な点が残されている。近年、鉄-硫黄クラスターの形成にペルスルフィドが関与することが明らかになったが、他の含硫補酵素の生合成についてもペルスルフィドが関与する、同様の生合成機構が存在している可能性がある。そこで本研究では、ペルスルフィドなどの活性型硫黄の転移に関与するタンパク質を網羅的に検出・同定するとともに、含硫補酵素の生合成機構の解明を試みた。大腸菌MG1655の無細胞抽出液に、クロラムフェニコールを添加しタンパク質合成を阻害させた。そして、L-[^<35>S]システインを加えた後37℃でインキュベートし、還元剤を加えない条件下でSDS-PAGEに供して^<35>Sにより標識されたタンパク質の検出を行った。その結果、70kDa、40kDa、25kDaの分子質量のタンパク質において^<35>Sによる標識が認められた。一方、DTT存在下でSDS-PAGEを行い同様に解析したところ、これらの標識シグナルは消失していた。このことから、ペルスルフィドやトリスルフィドのような形で硫黄原子がこれらのタンパク質に保持されているものと考えられた。さらに、これらのタンパク質の同定、ペプチドフィンガーマッピング法により解析中である。また、このペルスルフィドの授受には、システイン残基の関与が推定される。放射標識されたペプチドに関して、アミノ酸配列の決定を進行中である。
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