2004 Fiscal Year Annual Research Report
アルコールオキシダーゼアイソザイムを用いた酵母の新規異種遺伝子発現系の開発
Project/Area Number |
15780061
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
中川 智行 東京農業大学, 生物産業学部食品科学科, 講師 (70318179)
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Keywords | Pichia methanolica / 異種遺伝子発現系 / MOD2プロモーター |
Research Abstract |
本研究ではメチロトローフ酵母Pichia methanolicaが持つ2つのAOD遺伝子を利用することにより、より強力で、同一環境下で発現量比・発現時期の調節可能な複数の有用タンパク質の発現を自在にコントロールできる新たな分子生物学の研究ツールの開発を目指しており、本研究ではAODアイソザイムの発現制御機構の解明からP.methanolica新規異種遺伝子発現系の開発を目的としている。 ・本年度の研究内容および成果 ・MOD1およびMOD2プロモーターを用いた発現系の開発 MOD2プロモーターを用いた異種遺伝子発現系を開発した。MOD2プロモーターとMOD1ターミネーター、さらにはPmADE2をマーカー遺伝子とした発現ベクターを構築し、出芽酵母PHO5をレポーター遺伝子としてMOD2プロモーター支配下に挿入し、P.methanolica ade2^-株に形質転換した。MOD1プロモーターを用いた発現ベクターはpMETB (Invitrogen)を用いた。その結果、MOD2プロモーター支配下でメタノールにより十分なAP活性が認められ、MOD2プロモーターを用いた発現系を構築することができた(1)。 また、MOD1プロモーターとMOD2プロモーターの発現パターンは、昨年度の研究成果であるMOD1およびMOD2の発現制御パターンと同様であり、今回開発できたMOD2発現系と、すでに開発されているMOD1発現系との組み合わせによる様々な有用タンパク質の発現生産に結びつけられるものと確信している。 (1)稲垣篤史ら,2004.メチロトローフ酵母Pichia methanolicaのアルコールオキダーゼアイソザイムを用いた新たな異種遺伝子発現系の開発.日本生物工学会平成16年度大会
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Research Products
(2 results)